2020 - 現在
クリエイティブ・ディレクター
Entire Studiosでは、2020年の創設時から現在まで共同創業者兼クリエイティブ・ディレクターとして、ブランドのデザイン基盤と視覚的な方向性を担う人物。既存デザイナーから交代した後任ではなく、YEEZYでのスタイリングおよびデザイン経験を出発点に、Sebastian Huntとともに独自のブランドを立ち上げた立場にある。Dylan Richards-Diazの役割は、ブランドを象徴するシルエット、素材、プロダクトの細部を設計し、Entire Studiosの美学を商品として成立させることに置かれる。初期の代表作であるPFDパファーでは、極端にオーバーサイズでクロップドなプロポーションや高い防寒性を備えた構造を追求し、ロゴではなく立体的なフォルムそのものを識別要素として定着させた。その後も、厚手のフーディー、ベースレイヤー、ボディスーツ、デニム、ワークウェア、ドレス、スーツへとカテゴリーを広げ、単発の話題商品ではなく、Entire Studiosで一式を構成できるワードローブの形成を進めた。YEEZYで培った色彩、シルエット、ディテールへの厳密な姿勢は継承しつつ、高価格帯の限定的なラグジュアリーとは異なる、品質・機能性・価格の均衡を重視する設計へ再編集。モノトーンやアースカラー、ロゴレスの佇まい、ユニセックスなサイズ設計を組み合わせ、ストリートウェアと日常着、テクニカルウェアを接続するブランドコードを構築した。事業運営や外部展開は共同創業者間で分担されるが、Dylanはとりわけデザインの核とプロダクトの完成度を押し上げる役割として位置づけられる。
在任期
2020年のブランド創設から現在まで続く共同創業者としての在任。YEEZYでの実務経験を経て独立し、既存ブランドの後任としてではなく、自らの設計思想をEntire Studiosの基盤に据える形で活動を開始した。創業初期はPFDパファーを中心にブランドの輪郭を定め、その後はベースレイヤー、デニム、テーラリング、ドレスなどへ展開。ブランドの成長に伴い、単一商品のデザイン担当から、全カテゴリーを横断してシルエットと素材の整合性を管理するクリエイティブ責任者へ役割を広げた。
影響
Entire Studiosの識別性を、ロゴや装飾ではなく極端なプロポーション、立体的なボリューム、抑制された色調、機能素材によって成立させた点が主な影響。PFDパファーを起点に、オーバーサイズのアウターをブランドの象徴へ押し上げ、その設計言語をフーディー、デニム、ベースレイヤー、ドレス、スーツへ拡張した。さらに、YEEZY由来の厳密な造形感覚を、より広い顧客に届く価格と日常性へ置き換え、Entire Studiosをアクセス可能なラグジュアリーとして認識させる商品体系の形成に寄与した。