ファッションの職種

商品企画

Product Planner

市場・顧客・ブランド方針をもとに、売れる商品のコンセプトや仕様を企画する職種。

この職種について

商品企画は、ブランドの世界観と顧客ニーズを接続し、次シーズンに展開する商品の方向性を決める職種です。市場調査、トレンド分析、ターゲット設定を踏まえ、デザイン、素材、色、価格、仕様、サンプル確認までを関係部署と進めます。販売データや店舗の声も参考に、発想を実際に作れて売れる商品へ落とし込みます。

主な仕事内容

  1. 01

    市場・顧客調査

    販売実績、競合、SNS、店舗の声を集め、次に狙う顧客像や生活シーンを整理する。

  2. 02

    商品コンセプト立案

    ブランド方針とシーズンテーマに合わせ、アイテムの狙い、価値、価格帯を企画書へ落とし込む。

  3. 03

    仕様・素材ディレクション

    デザイン、素材、色、サイズ、付属、品質条件を関係者と調整し、実現可能な商品仕様にする。

  4. 04

    サンプル確認・修正

    上がってきたサンプルを着用感、見え方、原価、量産性の観点で確認し、修正指示をまとめる。

  5. 05

    発売準備の連携

    MD、営業、EC、販促と連携し、商品情報、撮影、販売訴求、納期を発売スケジュールに合わせる。

必要なスキル

トレンド・顧客洞察

流行をそのまま追うのではなく、ブランド顧客が買う理由に変換して企画へ反映する力。

素材・仕様理解

生地、縫製、パターン、品質、原価の基礎を理解し、現実的な企画判断を行う力。

企画書作成力

コンセプト、ターゲット、価格、仕様、販売仮説を他部署に伝わる資料へ整理する力。

部門横断の調整力

デザイナー、生産管理、MD、営業、ECの優先事項をすり合わせ、商品化まで進める力。

目指し方

目指すには、販売職やEC運営、営業、デザイナー補佐、生産管理などで商品が売れる流れを学ぶのが現実的です。服飾・ファッションビジネスの基礎、素材・仕様・原価の知識、Excelや資料作成力を身につけ、企画書作成、サンプル検証、展示会準備などの補佐経験を積むと本部職へ進みやすくなります。資格は必須ではありませんが、色彩や販売、ファッションビジネスの学習は補助になります。

資格・経験

  • アパレル販売・EC運営経験

    推奨

    顧客反応、売れ筋、サイズ感、売場での伝わり方を理解するうえで有効な経験。

  • ファッションビジネスの学習

    あると役立つ

    商品構成、流通、原価、販売促進などを体系的に学んでいると企画判断の土台になる。

  • Illustrator・Excel等の実務スキル

    あると役立つ

    仕様整理、企画書作成、簡単な図示、販売データ確認に使えると業務が進めやすい。

主な職場

アパレルメーカー本社

自社ブランドの商品企画部門で、シーズン商品や定番商品の企画を担う。

D2C・ECブランド

販売データや顧客レビューを見ながら、短いサイクルで新商品や改善企画を進める。

OEM・ODM企業

取引先ブランドの要望に合わせ、素材提案や仕様調整を含む商品企画を行う。

働き方

本社の商品企画部やブランド事業部で働くことが多く、デザイナー、MD、生産管理、営業、EC担当と連携します。通常は商品会議や資料作成が多く、展示会、素材メーカー、工場との打合せ、サンプル確認の時期は外出や調整が増えます。

キャリア

経験を積むとシニア商品企画、企画リーダー、MD、ブランドマネージャー、ディレクターへ広がります。デザイン寄りなら企画デザイナー、事業寄りなら商品戦略、マーケティング、ブランド責任者への移行もあります。

関連する職種とキャリア

関連職種、隣接職種、次のキャリア候補と、それぞれの違いを掲載しています。

関連職種

業務上の関わりが深く、あわせて知っておきたい職種です。

商品開発

生産管理・調達

どちらも顧客ニーズを商品へ変換し、企画書、試作、原価、生産条件を関係者と詰めて商品化を進める。企画と開発が一体の組織では同じ担当が担うこともある。

この職種との違い

商品企画はコンセプト、ターゲット、価格帯、素材・仕様の方向性を決める。商品開発は素材、仕様、サンプル、原価を調整し、量産可能な商品として成立させる。

ブランドMD

商品企画・MD・バイイング

どちらもブランド方針と市場・顧客の情報を商品へ落とし込み、シーズンのコンセプトやラインナップを組み立てる。企画主導型ブランドでは業務が重なることが多い。

この職種との違い

商品企画は個々の商品の価値、素材、仕様、サンプルを具体化する。ブランドMDはブランド全体の商品構成、価格帯、数量、投入時期、粗利を設計する。

隣接職種

業務領域や必要なスキルが近く、経験を活かしやすい職種です。

ライセンス担当

経営・ブランドマネジメント

ライセンス担当が許諾範囲、カテゴリー、ブランド基準、承認手順、契約条件を示し、商品企画が顧客ニーズ、商品コンセプト、価格、数量、生産計画へ落とし込む。企画から発売まで承認と修正を反復する。

この職種との違い

ライセンス担当は権利、契約、ライセンシー、ロイヤルティ、ブランド基準を管理する。商品企画は市場性と顧客価値を踏まえて商品の仕様と商品化計画を作る。

マーチャンダイザー

商品企画・MD・バイイング

MDが示すシーズン方針、価格帯、型数、数量の枠を受け、商品企画が個々のコンセプトと仕様へ落とし込む。企画結果と販売反応は次のMD計画へ戻される。

この職種との違い

商品企画の成果物は企画書、仕様、サンプル修正など商品単位。MDの成果物は商品構成、数量、価格、売上・粗利・在庫計画などシーズン全体である。

ファッションデザイナー

デザイン・クリエイティブ

商品企画が整理した顧客像、用途、価格、素材・仕様の条件を、デザイナーがシルエット、色、ディテールなどの造形へ変換し、サンプルを共同で調整する。

この職種との違い

商品企画は市場性と商品成立条件を企画する。ファッションデザイナーはブランドの美意識を具体的な形と表現にし、デザイン品質に責任を持つ。

生産管理

生産管理・調達

商品企画の仕様、サンプル、希望原価、発売時期を受けて、生産管理が工場発注、品質、コスト、納期を調整し、量産から納品までつなぐ。

この職種との違い

商品企画は何を誰に届けるかと商品の仕様を決める。生産管理は決まった商品を必要数量・品質・原価・納期で安定して作り届ける。

次のキャリア候補

この職種で得た経験を活かして、次に検討しやすい職種です。

ブランドマネージャー

経営・ブランドマネジメント

商品企画で培う顧客理解、コンセプト設計、複数SKUの企画、部門横断の上市経験を広げると、商品だけでなくブランド全体の戦略と成長を担うブランドマネージャーへ移行できる。

この職種との違い

商品企画は商品単位の価値と成立条件が中心。ブランドマネージャーは商品ポートフォリオ、顧客、販促、販売チャネル、売上・利益を横断してブランド成果に責任を持つ。

参考情報

ページ内容の確認に使用した公開情報です。

  1. 商品コンセプト設計、要求仕様、素材開発、サンプル検証、価格構成設計などの実務例。

  2. 商品企画の市場調査、顧客ニーズ、仕様・素材選定、販売職経験からの道筋を補助確認。