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パウラ・ジェルバーゼ

Paula Gerbase

ブラジル

ブラジル出身のロンドン拠点デザイナー、Georg Jensenクリエイティブ・ディレクター兼1205創設者。

最終更新日: 2026.05.08

パウラ・ジェルバーゼについて

ブラジル生まれでスイス育ち、ロンドンを拠点に活動するファッションデザイナー、クリエイティブ・ディレクター。Central Saint Martinsで学び、Savile Rowでの修業を通じて、仕立ての精度と素材の扱いを磨いた。2010年に自身のブランド1205を設立し、ユニセックスのテーラリングとミニマルな構築で存在感を築く。Woolrich Black LabelやJohn Lobbでも要職を担い、衣服から靴、ジュエリーまで横断する視点を育てた。作品は、布地から輪郭を立ち上げる発想、機能性と軽さの両立、匿名性の中に宿る強い個性を特徴とし、静かな色調と精密なラインに知性が通う。2019年には自身の名前を冠したGerbase.でニットとジュエリーの実験を広げ、2024年にはGeorg Jensenのクリエイティブ・ディレクターに就任。アーカイブの再解釈を起点に、シルバーに限らない素材やカテゴリへ視野を広げている。

キャリアタイムライン

パウラ・ジェルバーゼとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。

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1205 デザイナー 2010 - 継続中または終了年不明
Woolrich Black Label クリエイティブ・ディレクター 2011 - 2014

経歴

Central Saint Martinsでファッションを学び、Savile RowのHardy Amiesでテーラリングを修業した。さらにKilgourでも経験を重ね、肩のライン、袖の振り、布の落ち方を見極める実地の訓練を積んだ。こうした学びと現場経験が、その後の精密な仕立てとミニマルな構築に直結している。
2010年にロンドンでユニセックスのテーラリングを軸にした1205を立ち上げ、匿名性を重んじるミニマルな服作りで注目を集めた。2011年にはWoolrich Black Labelのクリエイティブ・ディレクターに起用され、2014年にはJohn Lobbのアーティスティック・ディレクターに就任。John Lobbではレディ・トゥ・ウエア、ビスポーク、アクセサリーまで含めてブランドの方向性を担い、伝統的な靴づくりに現代的な視点を重ねた。2019年には自身の名前を冠したGerbase.でニットとジュエリーの実験に踏み込み、素材と身体の関係をより前景化。2024年にはGeorg Jensenのクリエイティブ・ディレクターとなり、アーカイブから着想した銀製アクセサリーを皮切りに、ホームウェアやジュエリーへと表現領域を広げている。

Woolrich Black Labelとの関わり

2011 - 2014

クリエイティブ・ディレクター

2011年初頭にWoolrich Black Labelのクリエイティブ・ディレクターとして起用され、Woolrich John Rich & Brosが新たに打ち出した女性向けプレミアムラインの骨格をつくった人物。役割の中心は、アメリカのヘリテージブランドが持つアウトドア、ワーク、クラフトの蓄積を、既存の定番品の上に載せるのではなく、より洗練された別レイヤーとして再編集することにあった。彼女は男物と女物のワードローブを行き来するアンドロジナスな視点を軸に、重厚なアウターと軽やかなドレス、構築的なテーラリングと柔らかな素材感を対置させ、初回コレクションを20ルック前後でまとめた。ニューヨーク・ファッション・ウィークでの発表では、黒い空間での静かな映像演出とともにブランドの歴史を参照しながら、都会的でミニマルな緊張感を持つ世界観を示し、アウター1,000〜1,200ドル、ドレス350〜400ドル、シャツ250〜300ドル、カシミヤニット650ドル、パンツ250ドルという高めの価格設計で、本流コレクションとは異なる位置づけを明確にした。自身の1205を並行して続けながらの起用でもあり、Woolrichに独立した視点を持ち込んで、ヘリテージを守りつつ現代の女性像へと接続する編集を担った。

在任期

2011年に起用され、同年秋冬の投入に向けた立ち上げを担った。Black Labelは新しい女性向けプレミアムラインとして設計され、彼女は1205と並行しながら数シーズンにわたり方向性を固めた。2014年には次のブランド案件へ移り、在任は立ち上げ期を中心とするものとなった。

影響

Woolrichのヘリテージを、機能服の延長ではなく、女性向けの高価格帯ラインへ拡張した点に影響がある。男装的な輪郭とフェミニンな軽さを組み合わせることで、ブランドに都会的でモダンなラグジュアリーの層を加え、Black Labelを遺産の再解釈として印象づけた。

1205との関わり

2010 - 継続中または終了年不明

デザイナー

1205では創業デザイナーとして立ち上げからクリエイション全体を担い、Savile Rowで鍛えたテーラリングを、男性服と女性服の境界をまたぐミニマルなワードローブへ翻訳した。2010年にロンドンで始まった1205は、もともとメンズとウィメンズ、そのあいだの領域を探る小さなカプセルとして生まれており、Gerbaseはそこからブランドの核を組み上げた。直線的なカッティング、過不足のないシルエット、厳選した素材感を軸に、装飾よりも構造で見せる服へと方向づけた点が大きい。彼女の役割は、単に服を作ることではなく、テーラリングを現代のライフスタイルに接続し、知的で実用的な雰囲気をブランドの基本語彙として定着させることにあった。クラシックな仕立ての文法を借りながらも、メンズ由来の構造をウィメンズへ自然に置き換え、色や装飾を前面に出さない抑制の効いた美学を保った。こうした設計は、2012年のBFC NEWGENや2014年のBritish Fashion Award関連のノミネートで可視化され、1205をジェンダーレスなテーラリングの代表例として見せた。コレクションはロンドン・ファッション・ウィークの文脈でも2月と9月に継続発表され、ブランドの基準線を長く支える役割を果たした。2014年にJohn Lobbへ移った後も、自身のブランドとして並行して関わり続けたため、1205はGerbaseの出発点であり、彼女のテーラリング観を最も純粋に示す拠点として位置づけられた。後年ほかのラグジュアリー職へ活動が広がっても、1205における仕事は彼女の原点として参照され続ける。

在任期

2010年にロンドンで1205を立ち上げ、Savile Row由来の仕立てをベースにブランドの方向性を定めた。初期はメンズとウィメンズの境界を探るカプセルから始まり、2014年にJohn Lobbの役職へ進んだ後も、自身のブランドとして並行して継続した。立ち上げ期から移行期まで一貫して、ジェンダーレスな設計思想と精密なカッティングが軸となった。

影響

1205は、Gerbaseを精密なテーラリングと中性的なシルエットのデザイナーとして印象づけた。装飾を削ぎ落としたクリーンなライン、厳選された素材、メンズ由来の構造をウィメンズへ転用する発想がブランドの個性となり、BFCのNEWGEN選出やBritish Fashion Award関連のノミネートにつながる注目を集めた。結果として、後のラグジュアリー職につながる評価の土台を作った。

関連ブランド

関連する人物

Woolrich Black Label

2023 - 継続中または終了年不明

トッド・スナイダー

クリエイティブ・ディレクター

トッド・スナイダーについて

ニューヨーク拠点のメンズウェアデザイナー、Todd Snyder創設者兼Woolrich Black Labelクリエイティブディレクター。

ニューヨークを拠点に活動するアメリカのメンズウェアデザイナーで、Savile Rowの端正な仕立て、ミリタリー由来の機能性、ニューヨークらしい軽快さを重ねたスタイルで評価を集めてきた。アイオワ州出身で、Iowa State Universityではアパレルデザインを学び、在学中にデモインのBadowersで裁断と縫製を習得した。Ralph Lauren、Gap、J.Crewで経験を重ね、2011年に自身の名を冠したブランドを始動してからは、上質な日常着を再編集する視点と、Champion、New Balance、Timexなどとの協業で現代的なアメリカンスタイルを広げている。近年はWoolrich Black Labelでもクリエイティブを担い、ヘリテージと技術素材を都会的に結びつけている。

Woolrich

2016 - 2023

アンドレア・カネ

クリエイティブ・ディレクター

アンドレア・カネについて

イタリア・ボローニャ出身のファッションクリエイティブディレクター、Woolrichの現クリエイティブアドバイザー。

イタリア・ボローニャ出身のファッションクリエイティブディレクターで、Woolrichのブランド表現と売り場体験を長く担ってきた人物である。WP Lavori in Corsoでブランドリサーチャー兼バイヤーとしてキャリアを始め、1985年に開いたWP Storeでは、商品を並べるだけでなく、ブランドの世界観を伝えるコンセプトストア型のリテールを実践した。1998年にはWoolrichの初ライセンス展開に合わせてスタイルオフィスを立ち上げ、Woolrich John Rich & Bros.のクリエイティブを主導。アーカイブに根ざしたヘリテージを読み替えつつ、素材感、機能性、都市性を重ねたアウターウェアへとブランドを更新し、ミラノやニューヨークの旗艦店では、歴史展示、感覚的な演出、モジュール性、パーソナライズを組み合わせて体験設計を拡張した。2018年以降はWoolrich専任の体制で国際展開に深く関わり、2023年にはクリエイティブアドバイザーへ移行。Todd Snyder体制のもとでも、ブランドの次章に連なる役割を担っている。

Andrea Canè

2011 - 2015

マーク・マクネアリー

デザイナー

マーク・マクネアリーについて

ニューヨーク拠点のアメリカ人メンズウェアデザイナー、Mark McNairy New Amsterdamの創設者。

アメリカ・ノースカロライナ出身でニューヨークを拠点に活動するメンズウェアデザイナー。クラシックな英米トラッドを下敷きに、スポーツウェア、ミリタリー、プレッピー、ストリートの感覚を横断し、ポルカドットやラバーダック、ハウディ・ドゥーディのような軽いユーモアを差し込んで正統派の服にひねりを加える作風で知られる。本人は、完成された理想形を追うより、好きな要素を拾い集めて組み立てる感覚に近いと語り、真面目すぎない距離感と仕立てへの理解を両立させてきた。J. PressやWoolrich Woolen Millsを手がけた経験に加え、2008年にMark McNairy New Amsterdamを始動してフットウェアから衣服へ領域を広げ、英国の工場で作る靴と米国の小規模工場での生産を組み合わせた初期展開でも注目を集めた。AdidasやNew Eraなどとの協業、2010年の著書 F**k Ivy and Everything Else、2012年の評価まで含めて、アイビーの格式を保ちながら肩の力を抜く編集感覚が一貫している。2010年にはWoolrich Woolen Millsにも携わり、2022年にはmcnairy&co.を立ち上げて、スポーツウェアとヘリテージを再編集する流れを現在までつないでいる。
2006 - 2010

鈴木 大器

クリエイティブ・ディレクター

鈴木 大器について

日本人ファッションデザイナー/NEPENTHES AMERICA INC.代表、ENGINEERED GARMENTSデザイナー。

青森県弘前市出身、1962年生まれの日本人ファッションデザイナー、NEPENTHES AMERICA INC.代表。渋谷のセレクトショップREDWOODで清水慶三と出会い、Nepenthesに買い付け担当として参加したのち、1994年にサンフランシスコへ、1998年にニューヨークへ拠点を移してNEPENTHES NYの立ち上げに関わった。1999年に〈ENGINEERED GARMENTS〉を始動し、アメリカのワークウェア、ミリタリー、アウトドア、ユーティリティを横断する定番服を、解体と再構成の発想で組み替える手つきで知られる。細部の仕立てやパターン、着用による変化まで設計に取り込み、過度な装飾を避けながらも、服そのものの輪郭と機能を際立たせる姿勢を貫いてきた。バイヤーとして培った目利きと現地での買い付け経験を土台に、ブランドや店の世界観をひとつの編集体として扱う感覚も強い。ニューヨークの制作現場を軸に、古典的なアメリカンスタイルを現代の都市服へ翻訳し続け、〈Woolrich Woolen Mills〉でも手腕を発揮。2009年にはCFDAのBest New Menswear Designer in Americaを受賞した。

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