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デムナ・グヴァサリア

Demna Gvasalia

Gucciのアーティスティック・ディレクター。VETEMENTS創設者、Balenciaga前アーティスティック・ディレクターとして活動するファッションデザイナー

デムナ・グヴァサリアについて

ジョージア・スフミ生まれのファッションデザイナー、デムナ・グヴァサリア。VETEMENTSを立ち上げ、日常着やユーティリタリアンウェア、ストリートの記号を再構成するアプローチで注目を集めた後、2015年から2025年までBalenciagaのアーティスティック・ディレクターを務めた。オーバーサイズのシルエット、誇張されたプロポーション、既製服のリアリティとクチュールの技術を接続する表現によって、現代ラグジュアリーの輪郭を更新した人物。Balenciagaでは、スポーツウェアやワークウェア、日常的なアイテムをブランドの歴史と結びつけ、2021年にはクチュール部門を再開。2025年7月からはGucciのアーティスティック・ディレクターとして、ブランドのアーカイブやアイコニックなコードを現代文化の視点から再編集している。2026年2月に発表した初のランウェイでは、トランクやプリントなどGucciの記憶を複数の人物像と結びつけ、単一の様式に固定されないブランド像を提示。ストリート、ラグジュアリー、クチュール、ポップカルチャーを横断しながら、衣服そのものの存在感と社会的な意味を同時に扱う創作姿勢が特徴

キャリアタイムライン

デムナ・グヴァサリアとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。

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VETEMENTS クリエイティブ・ディレクター 2014 - 2019
Balenciaga クリエイティブ・ディレクター 2015 - 2025
GUCCI アーティスティック・ディレクター 2025 - 現在(推定)

経歴

アントワープ王立芸術アカデミーのファッション科を卒業。ファッションデザインを専門的に学び、アントワープを拠点とする先鋭的なデザイン教育の系譜に連なる
2007年に東京ファッションウィークで最初のコレクションを発表し、2009年にMaison Martin Margielaへ加入。2013年までウィメンズコレクションを担当した後、Louis Vuittonでウィメンズ・プレタポルテのシニアデザイナーを務めた。2014年にはVETEMENTSを立ち上げ、既存のラグジュアリー市場から距離を置きながら、日常着、ワークウェア、スポーツウェア、オーバーサイズのテーラリングを再構成する服作りを展開。2015年にBalenciagaのアーティスティック・ディレクターへ就任し、Cristóbal Balenciagaのクチュール的遺産と、現代のストリートや実用着を結びつける方向性を確立した。大胆なプロポーション、皮肉を含むロゴ表現、現実のワードローブに根ざしたプロダクト設計によってブランドの国際的な存在感を高め、2021年にはBalenciagaのクチュール・アトリエを再開。2025年7月からはGucciのアーティスティック・ディレクターに就任し、2026年2月に初のランウェイを発表。Gucciのアーカイブ、人物像、既存のブランドコードを組み替えながら、新たな創作期を進めている

GUCCIとの関わり

2025 - 現在
アーティスティック・ディレクター
2025年7月からGUCCIのアーティスティック・ディレクターを務めるデムナは、サバト・デ・サルノ退任後の移行期を経て、メゾンの歴史的コードを現代文化の文脈で再編集する役割を担う。就任前のGUCCIでは、社内デザインオフィスが暫定的にコレクションを支え、デムナはその後の新章を設計する立場として迎えられた。Balenciagaで培った、ユーティリタリアンな衣服をラグジュアリーの構造へ変換する方法論をそのまま移植するのではなく、GUCCI固有の旅、トランク、イタリア文化、過去のクリエイティブ・ディレクターたちが形成したスタイルを、人物像と物語の集合として読み替えている点が特徴。最初期の公開物となった「La Famiglia」では、37の人物類型を通じて、GUCCIらしさを単一の服やロゴではなく、異なる時代・階層・気分を含む“家族”として提示。続く初のランウェイでは、古代彫刻を思わせる展示空間や多様なキャスティングを組み合わせ、GUCCIをイタリアの文化的記憶と現代のポップカルチャーが交差する場として再構成した。デムナのGUCCIは、デ・サルノ期の簡潔なワードローブ志向から、アーカイブの引用、身体性、映画的な人物設定、挑発的なビジュアルを組み合わせる方向へ移行しつつあり、ブランドの既存コードを整理するよりも、複数のGUCCI像を衝突させながら新しい権威性を組み立てる段階にある。

在任期

2025年2月に起用が発表され、同年7月上旬に正式就任。サバト・デ・サルノとの協業終了後、初期のショーは社内デザインオフィスが担当し、デムナは準備期間を経て2026年2月にGUCCIで初のランウェイを発表した。就任後は、アーカイブとイタリア文化を再接続する公開形式を段階的に示しており、2026年7月時点でも在任継続中の移行・再始動期に位置づく。

影響

在任初期の影響は、GUCCIのコードを単一の時代様式へ戻すのではなく、創業以来の旅やトランク、歴代ディレクターが築いたイメージを人物類型と文化的記憶の集合として再配置した点にある。初のランウェイでは、博物館的な舞台、古典彫刻、多様な出演者を通じて、GUCCIを服だけでなくイタリア文化をめぐる大きな物語として提示。デ・サルノ期のクリーンなワードローブ志向から、より演劇的で挑発的なブランド体験へ軸を広げた段階で、長期的な商品・売上への影響はなお形成途上。

Balenciagaとの関わり

2015 - 2025
クリエイティブ・ディレクター
2015年10月、アレキサンダー・ワンの後任としてバレンシアガのコレクションとメゾンのイメージを統括するアーティスティック・ディレクターに就任。2016年秋冬コレクションから、クリストバル・バレンシアガに由来する建築的なシルエットと立体的な造形を、ヴェトモンで培ったストリートウェア、日常着、スポーツウェアの感覚によって再編集した。身体を大きく見せるオーバーサイズのアウター、誇張されたショルダー、鋭いテーラリング、ロゴや実用品を思わせるモチーフを一つの編集に組み込み、ラグジュアリーを特別な儀式のための服から、都市生活やポップカルチャーと接続するものへと移行させた点が在任期の中心的な特徴。スニーカー、フーディー、バッグ、テーラードジャケット、ドレスを同じブランド言語で扱い、プロダクト単体の話題性とランウェイの物語性を連動させる設計も強化した。2021年には約53年ぶりにクチュールを再開し、バレンシアガの歴史的なオートクチュールの系譜を現代のワードローブへ接続。過去のコードを保存するのではなく、シルエットの誇張、素材や仕立ての精度、日用品や大衆文化への引用を通じて、メゾンの伝統を現代的な違和感へ変換した。2025年7月の退任まで、バレンシアガを現代ラグジュアリーとストリートの境界を揺さぶるブランドとして再定義した在任期。

在任期

2015年10月6日に就任が発表され、アレキサンダー・ワンからクリエイティブの主導権を引き継いだ。最初の担当コレクションは2016年秋冬で、以後、既製服を軸にブランドのイメージと商品構成を大きく更新。2021年7月には1967年以来となるクチュールを再開し、創業者の遺産を新たな制作体制の中で再接続した。2025年3月にグッチのアーティスティック・ディレクター就任が発表され、同年7月10日にピエールパオロ・ピッチョーリが後任として就任。在任期間は2015年から2025年までの約10年間。

影響

バレンシアガを、建築的なクチュールの伝統とストリートウェア、スポーツウェア、現代的なテーラリングを横断するブランドへ転換。大きく誇張されたシルエット、テック系スニーカー、ロゴや日用品を引用したアクセサリー、身体の輪郭を再設計するジャケットやドレスによって、現代ラグジュアリーの視覚言語を広げた。さらに2021年のクチュール再開によって、急進的な既製服のイメージとメゾン本来の高度な仕立てを同じ物語に統合。バレンシアガをファッション業界だけでなく、音楽、セレブリティ、SNS、ポップカルチャーまで波及するブランドへ押し上げた点が主な影響。

VETEMENTSとの関わり

2014 - 2019
クリエイティブ・ディレクター
2014年のブランド立ち上げを担った共同創設者兼クリエイティブ・ディレクター。Demna Gvasaliaは兄Guram Gvasaliaらとともに、既存のラグジュアリーブランドの制度や季節ごとの発表形式から距離を置くデザイン・コレクティブとしてVETEMENTSを始動させ、2019年までブランドの造形と方向性の中心を担った。初期VETEMENTSでは、パリのストリートや日常の制服、スポーツウェア、ワークウェア、古着、企業ロゴやサービスユニフォームといった身近な要素を、極端に大きなシルエット、肩を強調したアウター、再構成したデニム、切り替えや接合を見せる構造へと変換。高級素材や装飾性を前面に出すのではなく、誰もが見慣れた衣服の形や記号をずらし、違和感と欲望を同時に生む服へ再編集した点が特徴となった。複数のデザイナーや協業先を巻き込む集団制作、既存ブランドの象徴的アイテムをVETEMENTSの文脈で再解釈するコラボレーション、クラブやレストランなど従来のファッション会場に限定されない発表も、ブランドの方法論として定着。デコンストラクションを単なる技法ではなく、日常着の権威やラグジュアリーの境界を問い直す編集手段として用い、ストリートウェアとハイファッションの距離を縮めた。Demnaの在任期は、VETEMENTSを新興ブランドから国際的な影響力を持つ存在へ押し上げた形成期にあたり、2015年以降のBalenciagaとの並行活動によって、そのデザイン言語がより広いファッション市場へ波及する基盤も形成。

在任期

新設ブランドの立ち上げ期から2019年まで、DemnaはVETEMENTSの共同創設者であり、デザイン面の中心人物として在任。2014年の初回コレクション以降、少人数の集団制作と既成概念に依存しない発表方法によって独自の立場を築き、2015年にはBalenciagaのクリエイティブ・ディレクターにも就任。その後もVETEMENTSの方向性を保ちながら活動領域を広げ、2019年の離脱を境にブランドのクリエイティブ重心が移行する転換期となった。

影響

VETEMENTSに、オーバーサイズ、再構成、日常着の引用、ロゴやユニフォームの転用を組み合わせた独自のブランド言語を定着させた。高級服とストリートウェア、既製品とデザイナーズウェア、単独デザイナーとコレクティブの境界を曖昧にし、コラボレーションや非伝統的な会場を含む発表形式までブランドの設計対象として扱った点が大きい。身近で匿名的な衣服をラグジュアリーの文脈へ移し替える手法は、VETEMENTSの認知度を高めるだけでなく、同時代のファッションにおけるシルエット、商品記号、ストリート志向の再評価にも影響を与えた。

関わったグループ

所属や関係のあるファッショングループを、関連ブランドとあわせて確認できます。

在任中のコラボレーション

この人物が関わった期間に確認できるブランド間コラボレーションです。

2024.05

Balenciaga Under Armour

Balenciagaは2024年5月上海ショーでUnder Armourとの即時販売コラボを披露。11月にはシリーズとして全面展開も報道。

2023.10

Balenciaga Alpinestars RSRV

Alpinestars RSRVとの初コラボは2023年10月Balenciagaショー直前に登場。デッドストックのレーシング素材等を使った街着ライン。

2022.11

Balenciaga adidas

adidasとのコラボは2022年5月のNYSEショーで初披露。11月3日にアパレルやスニーカー等の正式コレクションが展開開始。

2022.09

Balenciaga YEEZY

“YZY Gap Engineered by Balenciaga Part Two”として2022-09-22にローンチ。前回からの続編ドロップとして、Part Twoの展開日が報じられている。

2022.05

Balenciaga YEEZY

“Yeezy Gap Engineered by Balenciaga”の第2弾ドロップ。5/25予定から延期され、2022-05-27にオンライン展開として報じられた。

2022.02

Balenciaga GAP

YEEZY・GAP・Balenciaga三者コラボとして“YEEZY GAP Engineered by Balenciaga”が2022年に展開。複数回ローンチあり。

2022.02

Balenciaga YEEZY

“Yeezy Gap Engineered by Balenciaga”の初回リリース。2022-02-23にローンチされ、8ルック/8点規模のカプセルとして展開された。

2022.02

Balenciaga YEEZY

YEEZYとBalenciaga、GAPの三者コラボ“YEEZY GAP Engineered by Balenciaga”が2022年1月発表、2月・5月にドロップ。

2021.11

Balenciaga GUCCI

BalenciagaとGUCCIのハッカー・プロジェクト。ロゴやモノグラムを重ねあわせたAriaショーから続く大型コラボ。

2021.11

Balenciaga GUCCI

Gucciとの初コラボ“Hacker Project”は2021年4月発表・11月発売。互いのロゴや代表作を融合したカプセルコレクションを展開。

2021.10

Balenciaga Crocs

Crocsとの第2弾“Balenciaga Crocs 2.0”は2021年SS22ランウェイで披露。ブーツやパンプス形状などアップデート版が展開された。

2018.02

Balenciaga Crocs

CrocsとBalenciagaの初コラボは2017年にランウェイで約10cm厚底“Foam”クロッグを披露。2018年2月Barneysで$850の限定プレオーダーが即完売。

2017.01

VETEMENTS Levi's

VETEMENTSとの協業。再構築した501®ジーンズを核に、VETEMENTSロゴを強く打ち出した“statement denim”として記録。