クリス・ヴァン・アッシュ
Kris Van Assche
ベルギー
1976
現在
ベルギー出身のメンズウェアデザイナー/元Dior Homme・元Berlutiアートディレクター、パリ拠点。
クリス・ヴァン・アッシュについて
ベルギー出身のメンズウェアデザイナー。パリを拠点に活動し、アーティスティック・ディレクターや自身のブランドでの創作を通じてモダンな仕立てと都市的なミニマリズムを軸に作品を展開する。アントワープ王立美術アカデミーでファッションを学び、卒業後パリに移ってイヴ・サンローランでヘディ・スリマンのアシスタントを務め、のちにディオールのメンズラインの立ち上げに参加した。2005年に自らのブランドKRISVANASSCHEを立ち上げ、2013年にパリにブティックを開店したが、2015年に活動を一時休止した。2007年から2018年までディオール・オムのアーティスティック・ディレクターを務め、伝統的な仕立てに現代的なカットやストリートの要素を組み合わせたシルエットを提示し、A$AP RockyやOliver Simらをアンバサダーに起用した。2018年にベルルッティのクリエイティブディレクターに就任、2019年にデビューコレクションを発表したのち2021年に退任。レザーや靴、家具修復を含む工房仕事やアートプロジェクトとの連携も行い、現在は教育やコラボレーションを中心に多面的に活動する。
キャリアタイムライン
クリス・ヴァン・アッシュとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。
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ブランド / 役職
04
2004
05
2005
06
2006
07
2007
08
2008
09
2009
10
2010
11
2011
12
2012
13
2013
14
2014
15
2015
16
2016
17
2017
18
2018
19
2019
20
2020
21
2021
経歴
アントワープ王立美術アカデミー(Royal Academy of Fine Arts Antwerp)ファッション学科に在籍し、1994年から1998年に学んだ。卒業後は1998年にパリへ移り、イヴ・サンローランでヘディ・スリマンのアシスタントを務め、その後ディオールのメンズラインの立ち上げに参加した。
1998年にアントワープを卒業してパリへ移り、イヴ・サンローラン(Rive Gauche Homme)でヘディ・スリマンの最初のアシスタントとしてキャリアを開始し、その後スリマンとともにディオールのメンズラインの立ち上げと開発に携わった。2005年にKRISVANASSCHEを立ち上げ、パリ・メンズウィークで発表を続け、2013年にはパリに旗艦ブティックを開店したが2015年に独立ブランドの活動を一時休止した。2007年4月にディオール・オムのアーティスティック・ディレクターに就任して2018年3月まで務め、2018年4月にベルルッティのクリエイティブディレクターに就任して2019年にデビューコレクションを発表したが、2021年4月に退任を発表した。退任後はポリモーダでの教育活動や、中国の子供服ブランドとのコラボレーションなど多様なプロジェクトに参加している。
BERLUTIとの関わり
2018 - 2021
アーティスティック・ディレクター
Berlutiにおけるアーティスティック・ディレクターとして2018年4月に就任し、シューズ、レザーグッズ、アクセサリー、レディトゥウェアのクリエイティブ全般を担当。前任のハイダー・アッカーマンの後を受け、ブランドの表現領域をモダンに広げる任務を負った。 既存の職人技──ヴェネツィアレザーのパティーヌやScrittoモチーフ──を継承しつつ、視覚的アイデンティティとプロダクトコードを再解釈した。就任後にはM/M Parisと協働して「1895 Berluti Paris」を掲げる新ロゴを起こし、ブランド初の広告キャンペーンでヘリテージを現代語に翻訳した。 2019年1月のパリ・メンズで初のレディトゥウェアを発表し、服作りと革加工の接点を強める方向へ舵を切った。コレクションは色彩と素材の探究、職人による仕上げを軸に展開され、店頭・ショーいずれでもアジアを含む市場で注目を集めた。 在任中は現代アーティストとの協業を積極的に導入。ブライアン・ロシェフォートとのSS21コラボでは陶芸の色彩と質感をプリントやパティーヌに翻訳し、FW21ではレフ・ケシンとの共作で絵画的な層状の色表現を服とレザーに反映した。コラボ選定はブランドの手仕事(パティーヌ)との親和性を重視した。 コロナ禍にはデジタル発表や地域での実験的なプレゼン手法を採用したが、最終的に2021年4月に退任。最後のコレクションは2021年4月8日に発表され、退任は同月20日前後に公表された。退任後、Berlutiは発表スケジュールと戦略の再検討に入った。
在任期
2018年4月にBerlutiのアーティスティック・ディレクター就任が発表され、2019年1月に初のレディトゥウェアをパリ・メンズで発表。以後、革のヘリテージを軸にレディトゥウェアを本格的に拡張し、色彩や素材表現の強化を図った。2021年4月に退任を発表し、最後のコレクションは同年4月8日発表。
影響
Berlutiへの主な影響は、視覚アイデンティティの再構築(新ロゴと初の広告キャンペーン)、レディトゥウェアの本格的拡張、パティーヌ技術を服作りへ応用することでの色彩・素材性の強化、そしてアーティストとの共作を通じた表現の多様化。これらはブランドのモダン化と、とくにアジア市場での注目度向上に寄与したと報じられている。
Dior Hommeとの関わり
2007 - 2018
アーティスティック・ディレクター
Dior Hommeのアーティスティック・ディレクター(メンズコレクションのクリエイティブ統括)として2007年4月にヘディ・スリマンの後任で就任し、2018年3月の退任までメゾンのメンズ表現を長期にわたって監督した。在任中はスリマン期に確立された細身のテーラリングを出発点に据えつつ、その美学を再解釈してプロポーションや素材の幅を広げることでブランドの現代化を図った。具体的には、ニュー・ルック由来の構築的なスーツやクラシックなテーラリングを基盤に置きながら、タトゥー風のトロンプルイユ的グラフィック、ペインタリーなプリント、さらにはテーラーテープをブランディングや演出に転用するなどグラフィック表現を併用し、フォーマルとストリートの境界を曖昧にする表現を導入した。また、ショーの国際化やアジアでの発表、音楽家や文化人を起用したアンバサダー戦略により若年層への接点を拡大し、メゾンの伝統的コードを損なわない範囲で実験的な要素を取り入れることで世代間の橋渡しを行った。退任後はLVMHグループ内の別ブランドへ移る形でDior Hommeを離れた。
在任期
2007年4月にヘディ・スリマンの後任としてDior Hommeのアーティスティック・ディレクターに就任し、約11年間にわたり在任した。就任はスリマン期からの移行期にあたり、既存の細身のテーラリングを基盤に据えつつ表現の幅を拡張する役割を担った。退任は2018年3月に公表され、後任にはキム・ジョーンズが就いたと発表された。
影響
在任期間を通じてDior Hommeのシグネチャーであるスリムなテーラリングを継承しつつ、プロポーションのバリエーション化、スポーツやストリート由来の要素導入、グラフィック表現の実験を通してブランドの現代化を推進した。ショー演出とアンバサダー起用による国際的な露出拡大により、若年層との接点を強化し、メンズラインの美学を時代に合わせて更新した。
Kris Van Asscheとの関わり
2004 - 2015
デザイナー
創設者兼メインデザイナーとして、自身の名を冠したKRISVANASSCHEのクリエイティブを主導。2004年に設立準備を始め、2005年1月にパリのメンズファッションウィークで初のメンズコレクションを発表した。以後、メンズを中核に一時期ウィメンズも併行して展開し、コレクション、アクセサリー、シューズまで含めたプロダクトレンジの方向性を統括。2013年にはパリ1区に旗艦ブティックを開設したが、独立系ブランドとしての資金面や市場環境の変化を理由に2015年5月に活動を一時休止した。 デザインでは、アントワープでの造形教育とイヴ・サンローラン/ディオールでの実務経験を背景に、精緻なテーラリングを出発点としつつワークウェアやスポーツウェア的な要素を取り入れてシルエットを再解釈。素材の対比や機能的ディテールを重視し、シューズやバッグなどのアクセサリーをプロダクト戦略の中核に据えることで日常性とモード性を両立させた。LeeやEastpakとのカプセルコレクションなど協業を通じてプロダクトと販売チャネルを拡張した。 運営面では、2007年以降にディオール・オムのアーティスティックディレクター職と並行してブランドを維持しており、両立の難しさや独立レーベルとしての持続性が最終的な休止決定に影響した。休止後は当面ショーや定期的なコレクションの発表を停止する形となった。
在任期
2004年にブランド設立の準備を開始、2005年1月にパリで初のメンズコレクションを発表した。2007年にディオール・オムのアーティスティックディレクターに就任して以降は両立運営を継続し、2013年6月にパリに旗艦店を開設。独立系としての資金・市場面の課題を理由に2015年5月に活動を一時休止した。
影響
KRISVANASSCHEは精密なテーラリングとワーク/スポーツ由来の機能性を融合する美学を打ち出し、プロダクト主導のコラボレーション(Lee、Eastpak等)でブランド認知を拡大し、若年層やセレクトショップ市場での存在感を高めた。一方で、独立ブランドとしての資金力と流通基盤の脆弱性が長期的な事業継続の制約になった点がブランド史における重要な影響点。
関連ブランド
関連する人物
Dior Homme
2000 - 2007
Dior
2025 - 継続中または終了年不明
2018 - 2025
2016 - 2025
2012 - 2015
1996 - 2011
1989 - 1996
1960 - 1989
1957 - 1960
1946 - 1957