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ラフ・シモンズ

Raf Simons

ベルギー 1968 現在

ベルギー出身のファッションデザイナー、Prada共同クリエイティブディレクター(アントワープ拠点)

ラフ・シモンズについて

ラフ・シモンズ(Raf Simons)はベルギー出身のファッションデザイナーで、アントワープを拠点にメンズとウィメンズを横断するコレクションを発表する。若者文化や音楽、現代美術を参照したモチーフと精緻な仕立てを組み合わせる表現で国際的に評価されている。工業・家具デザインを学び1991年に卒業、家具デザイナーやウォルター・ヴァン・ベイレンドンクのアトリエでのインターンを経て1995年に自身のブランドを立ち上げた。以後、教育(ウィーン応用芸術大学のファッション学科長)や主要メゾンでのクリエイティブ職を通じて活動の幅を広げ、Jil Sander、Christian Dior、Calvin Kleinなどでの就任を経て、2020年にMiuccia Pradaと共同でPradaの共同クリエイティブディレクターに就任した。2022年には自身のブランドの閉鎖を発表し、コレクション制作にとどまらない展覧やコラボレーションを通じて現代美学の議論に関与し続けている。

キャリアタイムライン

ラフ・シモンズとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。

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Raf Simons デザイナー 1995 - 2022
JIL SANDER クリエイティブ・ディレクター 2005 - 2012
Dior クリエイティブ・ディレクター 2012 - 2015
Calvin Klein クリエイティブ・ディレクター 2016 - 2018
Prada クリエイティブ・ディレクター 2020 - 継続中または終了年不明

経歴

GenkのLUCA School of Artsで工業・家具デザインを専攻し1991年に学位を取得。在学中にウォルター・ヴァン・ベイレンドンクのスタジオでインターンを経験し、その後家具デザイナーとして活動。ファッションは独学で取り組み、リンダ・ロッパの助言を受けて1995年に初のメンズコレクションを発表した。
1995年にメンズコレクションを発表して自身のブランドを始動し、以降のキャリアを築いた。2000年にはウィーン応用芸術大学ファッション学科の学科長に就任(2000–2005)し教育と制作を並行して活動基盤を拡張した。2005年にJil Sanderのクリエイティブ・ディレクターに抜擢されウィメンズウェアにも取り組むようになり、2012年にChristian Diorのアーティスティック・ディレクターに就任して初のオートクチュールを発表、2015年に同職を辞任した。2016年にはCalvin Kleinのチーフクリエイティブオフィサーに就任(2016–2018)し、2018年に同職を離れた。2020年4月にMiuccia Pradaと共同でPradaの共同クリエイティブディレクターに就任しハウスの共同運営を担う一方、2022年には自身のブランドの閉鎖を発表して最終シーズンを迎えた。2017年にはCFDAでメンズ/ウィメンズ両部門の受賞、2018年にもウィメンズ部門を受賞するなど受賞歴も多数。教育、展覧企画、アーティストとの協働を通じた横断的な表現がキャリアを通じた一貫した軸となっている。

Pradaとの関わり

2020 - 継続中または終了年不明

クリエイティブ・ディレクター

Raf Simons(ラフ・シモンズ)は2020年4月2日付でプラダの共同クリエイティブ・ディレクターに就任し、ミウッチャ・プラダと共同でブランド全体のクリエイティブを等しく統括する役割を担いました。公式発表では、女性服と男性服の両コレクションに二人で責任を持ち、創造的インプットと意思決定を共有する体制であること、最初の共同コレクションが2020年9月のスプリング/サマー2021であることが明記されています。 就任以降、シモンズは自身のグラフィック的感性やロゴの再解釈、ミニマルと装飾の対比といった視覚的手法をプラダの語彙に持ち込み、ミウッチャの概念的・社会的なテーマと組み合わせて共同でコレクションを作ってきました。デビュー共同コレクションではロゴの大振りな使用や独創的なプリント、ジュエリーやバッグへのロゴの応用が目立ち、ライブ配信とQ&Aを伴う発表形式で“エッセンシャル”を巡る議論を提示しました。 その後も二人はシーズンを重ねて協働を続け、ユニフォーム的要素の再検討、素材とプロポーションの再構築、レイヤリングや併置による新たな着方の提案などを通じてプラダのビジュアル言語とプレゼンテーション手法に変化をもたらしています。共同体制は単独のオーサーシップに代わる“対話的な創作”の在り方を提示し、コレクションとその見せ方に継続的な関心を呼び起こしています。

在任期

Raf Simonsは2020年4月2日付でプラダの共同クリエイティブ・ディレクターに就任し、ミウッチャ・プラダと対等な立場で女性服・男性服のデザインと意思決定を共有する役割を担っています。最初の共同コレクションは2020年9月に発表されたスプリング/サマー2021で、終了日は未定です。共同体制は継続しており、少なくとも2025年9月の発表時点まで二人による監督が続いています。

影響

プラダへの主な影響は、創造体制を単独の作者像から共同対話へと転換した点、ブランド語彙の更新(ロゴ表現やグラフィックの強化、ユニフォーム的着想の導入)、および発表手法の近代化を通じてメディアと業界の注目を再喚起した点にあります。これによりプラダは伝統性と実験性を同時に打ち出す新たな段階へと向かいました。

Calvin Kleinとの関わり

2016 - 2018

クリエイティブ・ディレクター

ラフ・シモンズは2016年8月にカルバン・クラインのチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任し、コレクション、プラチナ、メインライン、ジーンズ、アンダーウェア、ホームといったブランド全体のデザイン、グローバル・マーケティング、コミュニケーション、ビジュアル表現を統括しました。就任後は高級ラインを「Calvin Klein 205W39NYC」として再編し、2017年2月のニューヨーク・ファッションウィークでのデビューを皮切りに、ランウェイ、広告、店舗空間に至るまで一貫した美術的なビジュアル世界を構築しました。彼のコレクションは映画的モチーフやアメリカ文化の象徴を参照することで知られ、会場セットや旗艦店の内装ではスターリング・ルビーなど現代美術家との協働を取り入れて、服そのものと空間表現を連動させる演出を行いました。こうした芸術志向のアプローチはブランドイメージを大きく書き換え、モード系メディアや批評の注目を集める一方で、既存の大衆向けカテゴリとのバランスや商業的な回収に関しては議論を呼びました。

在任期

公式発表によれば、ラフ・シモンズのカルバン・クライン就任は2016年8月2日に公表され、離任は2018年12月21日に発表されました。報道では当初3年契約での起用とされており、結果的に契約満了前の離脱となったため、在任期間は概ね2016年8月から2018年12月までのおよそ2年半に相当します。

影響

在任中、シモンズはブランドの上位領域に芸術性を持ち込み、205W39NYCを核にしたハイファッション的な再定義や、アーティストとの協働、アート作品のプロダクト利用などでカルバン・クラインのビジュアル言語を更新しました。一方で、親しみやすい価格帯のジーンズやアンダーウェア等の主要カテゴリーとの整合性や投資回収の面で課題が指摘され、離任後にはハイファッション事業の再編やブランド方向性の見直しが進められました。

Diorとの関わり

2012 - 2015

クリエイティブ・ディレクター

Raf Simonsは2012年4月にクリスチャン・ディオールのクリエイティブ・ディレクター(女性コレクション担当)に就任し、オートクチュール、レディ・トゥ・ウェア、アクセサリーにおける創作全体を統括しました。メゾンが長年蓄積してきたアーカイブと象徴的なシルエットを引き継ぎつつ、自身のモダニズム的な美学でそれらを現代的に再解釈する方針を打ち出しました。 入任直後、Simonsは就任からわずか数週間で初のオートクチュール発表に取り組み、その制作過程(約8週間)はドキュメンタリー映画『Dior and I』に記録されています。コレクションではディオールの“New Look”を尊重しながらBarジャケットなどの比率を再構成し、ミニマリズムや現代美術の参照を織り交ぜつつ、クチュール工房の職人技を前面に出した表現を追求しました。 デザイン面では伝統的なアーカイブを「箱から出す/箱に戻す」ような緊張感を伴う再編集で語り直し、批評家や顧客の注目を集めました。入任初年度には商業面でもプラスの反応が報告される一方、伝統と革新のせめぎ合いから賛否も生じました。Simonsは2015年10月に個人的理由でディオールを退任するまで、約3年半にわたりメゾンの女性コレクションにモダンな輪郭を与え続けました。

在任期

Raf Simonsは2012年4月(発表日:2012年4月9日)にクリスチャン・ディオールのクリエイティブ/アーティスティック責任者として発表され、同年夏に初めてのオートクチュールを発表しました(就任から約8週間での制作が記録されています)。その後、2015年10月22日に個人的理由を理由に退任を発表し、在任期間は約3年半に及びました(2012年4月〜2015年10月)。

影響

Simonsの在任は、ディオールの歴史的シルエットを尊重しながら現代的な切り口で再提示する転機となりました。クチュール工房の職人技を可視化しつつ、ミニマリズムや現代美術を取り込むことでメゾンの表現を若返らせ、メディアや消費者の注目を高めました。入任初年度には売上や評価に好影響が報告されるなど、ブランドの商業的・文化的な活性化にも寄与しました。

JIL SANDERとの関わり

2005 - 2012

クリエイティブ・ディレクター

ラフ・シモンズは2005年7月にジル・サンダーのクリエイティブ・ディレクターに就任し、メンズとウィメンズの両コレクションを統括しました。メンズ出身の背景を活かして精緻なテーラリングと構築的なプロポーションを軸に据えつつ、従来の「削ぎ落した」ジル・サンダーの美学を尊重し、そこに色彩やテクスチャー、柔らかなドレープやフェミニンなシルエットを導入することでブランド語彙を拡張しました。2006年のミラノでのウィメンズ本格披露以降、コレクションは黒やニュートラルに加えピンクや光沢素材などを取り入れたより官能的で詩情を帯びた表現へと移行し、評論家やメディアの注目を取り戻しました。加えてアートや音楽を参照する演出を取り入れ、コレクションにコンセプチュアルな層を与えたことも特徴です。2012年初頭の退任までの約7年間、ブランドの核心である簡潔さを損なうことなく現代的な感性を付与し、ジル・サンダーの表現を現代化した在任期として広く認識されています。

在任期

公式発表では2005年7月1日にクリエイティブ・ディレクターに就任し、2012年初頭に退任するまで約6年半〜7年にわたり同職を務めました。在任中はメンズとウィメンズの両ラインを統括し、ウィメンズは2006年にミラノで本格的に発表されました。退任後は創業者ジル・サンダーの復帰により体制が切り替わりました。

影響

シモンズのもっとも明確な影響は、ジル・サンダーのミニマリズムを維持しつつそこに新たな表情を加えた点です。厳格なテーラリングや構築性を残しながら、色使いや素材感、よりフェミニンなドレープを導入することで“ロマンティック化されたミニマリズム”と評され、批評的評価とブランドの視認性を高めました。またコレクションの演出や媒体露出を通じてモダンなイメージを再構築し、シモンズ期はブランドの現代的訴求力を高めた転換期と見なされています。一方でオーナー交代や創業者復帰といった企業的事情がデザイン継続性に影響を及ぼしたことも重要な文脈です。

Raf Simonsとの関わり

1995 - 2022

デザイナー

Raf Simonsは1995年に自身の名を冠したブランドを設立し、デザイナー兼ブランドの思想的リーダーとしてコレクションの企画・デザイン・ビジュアルを一貫して主導してきました。ブランドは当初メンズウェアを核に据え、クラシックなテーラリングとポストパンクやテクノなどのサブカルチャーを組み合わせることで、新しい男性像とシルエットを提示しました。コレクションやショーでは音楽家や現代アーティストとのコラボレーション、舞台的な演出を積極的に取り入れ、服そのもののみならずショー全体を通じた表現でブランドのアイデンティティを築き上げました。2005年以降はよりカジュアルなセカンドラインを展開するなどプロダクト幅を広げ、国内外のブティックやセレクトショップを通じて熱心なファン層を育てました。長年ブランドの中心人物としてクリエイティブを牽引した後、2022年秋に発表したコレクションを最終公演とし、その年11月にブランド活動の終了を公式に発表しました。この期間、ブランドはファッション界における議論の的となり、多くのデザイナーやブランドに影響を与え続けました。

在任期

1995年にブランドを立ち上げて以降、Raf Simonsは主にメンズコレクションを通じてブランドのクリエイティブを担い続けました。ブランドは複数の節目を迎えつつも継続的にコレクションを発表し、2005年のライン拡張や国際流通の拡大を経て、2022年10月に発表したコレクションが最後となり、同年11月に活動終了を表明しました。

影響

Raf Simonsの名を冠したブランドは、クラシックなテーラリングと若者文化の結合という独自の表現でメンズファッションの語彙を広げました。ショー演出やアーティストとの共同制作を通じてファッションを文化的な文脈で提示し、高級ファッションとストリートのあいだに新たな接点を生み出すことで、後続のデザイナーや業界の方向性にも継続的な影響を与えました。

関連ブランド

在任中のコラボレーション

2009.06

JIL SANDER Damiani

2009年にDamianiとグローバルジュエリー&ウォッチのライセンス契約。SS2010シーズンからジュエリー展開、ウォッチは2010年初頭から販売。

2020.02

Raf Simons Dr. Martens

“1460 Remastered”企画で、メタルリングなどを配した特別な1460モデルを提供。

関連する人物

Prada

1978 - 継続中または終了年不明

ミウッチャ・プラダ

クリエイティブ・ディレクター

Miuccia Prada

1913 - 1958

マリオ・プラダ

デザイナー

Mario Prada

Dior

2025 - 継続中または終了年不明

ジョナサン・アンダーソン

クリエイティブ・ディレクター

Jonathan Anderson

2018 - 2025

キム・ジョーンズ

アーティスティック・ディレクター

Kim Jones

2016 - 2025

マリア・グラツィア・キウリ

アーティスティック・ディレクター

Maria Grazia Chiuri

1996 - 2011

ジョン・ガリアーノ

クリエイティブ・ディレクター

John Galliano

1989 - 1996

ジャンフランコ・フェレ

アーティスティック・ディレクター

Gianfranco Ferré

1960 - 1989

マルク・ボアン

クリエイティブ・ディレクター

Marc Bohan

1957 - 1960

イヴ・サン・ローラン

アーティスティック・ディレクター

Yves Saint Laurent

1946 - 1957

クリスチャン・ディオール

デザイナー

Christian Dior

Dior Men

2025 - 2025

ジョナサン・アンダーソン

クリエイティブ・ディレクター

Jonathan Anderson

2018 - 2025

キム・ジョーンズ

アーティスティック・ディレクター

Kim Jones

Miss Dior

1967 - 1975

フィリップ・ギブールジェ

デザイナー

Philippe Guibourgé

Dior Homme

2007 - 2018

クリス・ヴァン・アッシュ

アーティスティック・ディレクター

Kris Van Assche

2000 - 2007

エディ・スリマン

クリエイティブ・ディレクター

Hedi Slimane

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