エディ・スリマン
Hedi Slimane
フランス
1968
現在
ファッションデザイナー・写真家。複数の主要メゾンでクリエイティブディレクターを歴任し、国際的な影響力を持つ。
エディ・スリマンについて
ヘディ・スリマンはフランス出身のファッションデザイナー兼写真家で、1968年7月5日パリ生まれ。エコール・デュ・ルーヴルで美術史を学んだ後にファッション業界へ入り、メンズウェアのシルエットを再定義したことで国際的に知られる。特にディオール・オム期に確立した細身でアンドロジナスな“スキニー”シルエットは21世紀初頭の男性ファッションに大きな影響を与えた。デザインと並行してモノクロ写真を中心に写真集や展覧会を多数発表し、ロックや若者文化を反映したビジュアル表現でも注目を集める。主要メゾンでのクリエイティブ就任やブランド再編を通じて商業的な成功と論争を併せ持つキャリアを築いてきた。
キャリアタイムライン
エディ・スリマンとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。
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ブランド / 役職
96
1996
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1998
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2001
02
2002
03
2003
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2008
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2009
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2011
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2012
13
2013
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2014
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2015
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2016
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2017
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2018
19
2019
20
2020
21
2021
22
2022
23
2023
24
2024
経歴
エコール・デュ・ルーヴルで美術史を学び、1992年に学位を取得したとされる。服飾の正規のデザイン学位は持たないが、メンズ服の仕立てに関する見習い経験や若年期からの写真技術の修得を通じて、編集的かつ視覚的な表現力を磨いた。美術史と写真の素地がコレクション構成やビジュアル演出に深く影響を与えている。
初期はファッションコンサルタントの下で活動し、1996年にピエール・ベルジェによりイヴ・サンローランのメンズ部門に迎えられてキャリアを本格化させた。2000年の“Black Tie”で提示した細身のスキニーシルエットにより注目を集め、2000年から2007年にはクリスチャン・ディオールのメンズライン(ディオール・オム)を率いてブランド表現を大きく変えた。2002年には国際的なデザイナー賞を受賞し、2007年に一度ディオールを離れてロサンゼルスで写真活動に専念した。2012年にサンローランのクリエイティブディレクターとして復帰してブランドのイメージ刷新を行い(2012–2016)、2018年にはセリーヌのアーティスティック・ディレクターに就任してメンズやビューティラインの拡充などを進めたが、2024年10月に退任した。デザイナーとしての裁断・構築と、写真家としての視覚言語を併走させる独自の実践で現代ファッションに継続的な影響を与えている。
CELINEとの関わり
2018 - 2024
アーティスティック・ディレクター
Hedi Slimaneは2018年1月にLVMH傘下のセリーヌのアーティスティック、クリエイティブ、イメージ・ディレクターに指名され、2018年2月から全コレクションのクリエイティブ責任を担いました。 着任後はブランドの視覚言語と商品設計を徹底的に再編し、公式アカウントを一旦消して新ロゴを発表するなど名称表記からアクセントを外す大胆な刷新を行いました。 2018年9月のデビューショー以降は自ら写真・映像を手掛けるビジュアルでキャンペーンを統一し、スリムでロックを基調とする美学を前面に打ち出して賛否を呼びました。 商品面ではメンズラインの正式導入、アトリエ機能の強化、香水やビューティーなど新カテゴリの投入を推進し、バッグや店舗設計の見直しを含むリテール面まで横断的に手を入れました。 彼のデザイン言語とイメージ戦略は若年層やセレブリティにも訴求し、ブランドの可視性を高める一方で従来の顧客層との緊張も生み出しました。最終的にこうした取り組みはセリーヌの表現と市場ポジションに長期的な変化を及ぼし、2024年秋の退任までその影響は継続しました。
在任期
在任期間は2018年1月21日にLVMHが起用を発表し、Hedi Slimaneは2018年2月からセリーヌのアーティスティック、クリエイティブ、イメージ・ディレクターとして全コレクションを統括しました。 およそ7年間の在任は前任のフィービー・フィロ時代からの転換期に相当し、Slimaneはブランドの商業的拡大と視覚統制を優先して取り組みました。退任の発表は2024年10月2日に行われました。
影響
Slimaneの在任でセリーヌは視覚的アイデンティティの一新と商品カテゴリの拡張を同時に遂げました。 ロゴ表記の簡素化と統一されたビジュアル表現はブランドイメージを再定義し、メンズの正式導入や香水・ビューティー分野への参入でラインナップが広がりました。 これに伴い外部推計では売上が拡大し、2023年には約26億ユーロに達したと報じられています。
Saint Laurentとの関わり
2012 - 2016
クリエイティブ・ディレクター
エディ・スリマンは2012年3月7日にメゾン・イヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターに就任し、ブランドイメージとコレクション全体の責任を担いました。 在任中、彼はレディ・トゥ・ウェア表記から“Yves”を外して『Saint Laurent Paris』へとブランド名を改める大胆なリブランディングを行い、パッケージングやロゴの扱いを含むブランド表現を大きく変えました。 また制作拠点をパリからロサンゼルスへ移し、自身の写真表現やロック的な美学、細身のシルエットをコレクションとヴィジュアルの中心に据えることで、広告キャンペーン撮影やフラッグシップの改装などを通じて店舗・広告を含むブランド体験を一貫して再構築しました。 さらに2015年には長年休止していたオートクチュール部門を復活させ、限定的なハンドメイド作品を発表するなどメゾンの伝統要素も再編しました。 こうした施策は賛否を呼びながらブランドの位置付けを若年層とセレブリティ文化に強く訴求する方向へ転換させ、2016年4月1日に「四年間のミッションの終了」として在任を終えました。
在任期
エディ・スリマンは2012年3月7日にイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)のクリエイティブ・ディレクターに任命され、2016年4月1日に同職を離れるまで在任しました。 在任期間中はレディ・トゥ・ウェアのブランド表記変更、制作拠点の移転、コレクションの美学再定義などを短期間で実施し、メゾンの商業的・ヴィジュアル両面の再定位を推進しました。
影響
スリマンの在任はブランドのアイデンティティと事業戦略に明確な痕跡を残しました。代表的な変化は、ブランド名の簡略化と新しいビジュアル言語への転換、制作拠点のロサンゼルス移転による欧米文化の再解釈、さらに2015年のオートクチュール復活といった伝統要素の再導入です。 これらは賛否を呼んだ一方でブランドの世代的リポジショニングを加速させ、以降のプロダクト構成やコミュニケーションに長期的な影響を与えました。
Dior Hommeとの関わり
2000 - 2007
クリエイティブ・ディレクター
ヘディ・スリマンは2000年にDiorのメンズライン、Dior Hommeのクリエイティブ・ディレクターに就任して以降、ブランドの美学とプロポーションを根本から書き換えた。ジャケットの肩幅や胴回りを絞り込んだシャープなテーラリング、腰位置の低い細身のパンツ、細いネクタイといった“スリム”な比率を徹底させることで、従来のメンズラグジュアリーに替わるアンドロジナスで都会的な男性像をDior Hommeの核に据えた。ショーやキャンペーンではミュージシャンやスケーターなどロック/サブカルチャーに近い若者を多く起用し、ランウェイをステージの延長のように演出して衣服とカルチャーを結び付ける表現を採った。さらにフォトグラファーとしての視点を活かし、ルックやヴィジュアルを統一することで単なる服づくりにとどまらない“イメージごとの再構築”を行い、Dior Hommeを2000年代のメンズファッションを象徴する存在へと押し上げた。
在任期
ヘディ・スリマンは2000年にDior Hommeのクリエイティブ・ディレクターに就任し、ブランドのメンズラインを主導した。在任中はDior Hommeのシグネチャーとなるスリムなプロポーションと強いヴィジュアルを確立した。退任は2007年に発表され、その後クリス・ヴァン・アッシュが後任を務めた。
影響
スリマンのDior Hommeでの美学は、極端に細いシルエットとロック寄りの演出を通じて2000年代のメンズファッションの基準を塗り替えた。多くのラグジュアリーやハイストリートブランドが同様の比率を採用し、当時の男性像やショップのヴィジュアル表現にも広く波及した。一方でモデルの過度な細さを巡る批判や倫理的な議論を呼んだ点も、彼の功績とセットで語られる特徴である。
Yves Saint Laurentとの関わり
1996 - 2000
アーティスティック・ディレクター
ヘディ・スリマーンは1996年にピエール・ベルジェに迎えられ、イヴ・サンローランのメンズ・レディトゥウェア部門のディレクターとして着任し、ほどなくしてメンズ部門のアーティスティック・ディレクターを務めました。在任中はメンズの裁断やプロポーション、シルエットの再定義を中心に据え、伝統的なテーラリングを踏まえつつ極端に細身の“スキニー”志向を導入することで、ブランドのメンズ像を刷新しました。とくに2000年秋冬の「Black Tie」コレクションでその比率と美学が明確に示され、以後のミレニアム期におけるメンズ・シルエットに大きな影響を与えました。スリマーンは写真や音楽への関心をデザイン表現やショー演出に持ち込み、ビジュアルとカルチャーを横断する手法で若い世代やロック系の志向を取り込んだ点も特徴です。短期間の在任ながら、YSLのメンズ部門に新しい審美眼と鮮烈なシルエットを植え付け、2000年の退任後にディオール・オムでその美学がさらに展開されていきました。
在任期
1996年にピエール・ベルジェの招聘でイヴ・サンローランに参加し、メンズ・レディトゥウェアのディレクターとして開始、まもなくメンズ部門のアーティスティック・ディレクターとして活動しました。在任は1996年から2000年までの短期間で、2000年秋冬の「Black Tie」コレクションを区切りにYSLを退き、同年ディオール・オムのメンズ・クリエイティブディレクターに転じました。
影響
YSLでの最も明確な影響は、メンズ・シルエットの細身化とアンドロジナスな美意識の導入です。「Black Tie」で示された“スキニー”の比率は2000年代のメンズ・ファッションの潮流に大きな影響を与え、多くのデザイナーやカルチャーに波及しました。また、カットとプロポーションに対する厳密なアプローチはYSLのメンズ表現を現代化し、その後の彼のキャリアを通じて継続的に参照されるスタイルの基盤となりました。
関連ブランド
関連する人物
Dior Homme
2007 - 2018
Yves Saint Laurent
1961 - 2002
Dior
2025 - 継続中または終了年不明
2018 - 2025
2016 - 2025
2012 - 2015
1996 - 2011
1989 - 1996
1960 - 1989
1957 - 1960
1946 - 1957