2018年12月、ユニ・アンはMaison Kitsuné初の外部クリエイティブ・ディレクターとして就任し、創業者
ジルダ・ロアエックと
黒木理也が築いた音楽、パリと東京の文化的往来、プレッピーと
ストリートの混交を、より明確なファッションの言語へ再編集した。ラグジュアリーメゾンで培ったデザイン経験を背景に、ブランドの歴史やフォックスの記号性を引き継ぎながら、functional、
urban、genderless、wearableを軸とする現代的なワードローブへ展開。
テーラリングとストリートを組み合わせ、鮮やかなオレンジやイエロー、パステルストライプ、レインボーニット、ホログラム、70年代的なモワレなどを取り入れ、従来の軽やかで親しみやすい日常着に色彩とファッション性を加えた。フォックスは単純なマスコットとして前面に出すだけでなく、Kモノグラムを狐耳のように変形させたり、柄やディテールに潜ませたりすることで再解釈。シルバーのペンダント、アイウェア、シューズなど服飾雑貨も広げ、ブランドの世界観を全身のスタイリングへ拡張した。さらに、Boiler RoomやKiddy Smileとの協働を通じてクラブカルチャーとの接続を取り戻し、音楽を起点とするブランドの出自を現代的に更新。2019年には
Maison Kitsunéとして初めてパリ・ファッションウィークの公式カレンダーに参加し、音楽レーベルやフォックスロゴの印象が先行していたブランドを、都市的で国際的なファッションブランドとして見せる転機を担った。