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ヴァージル・アブロー

Virgil Abloh

アメリカ 1980 2021 (享年41歳)

デザイナー・クリエイティブ・ディレクター(Off-White創業者、ルイ・ヴィトン元メンズ・アーティスティック・ディレクター)。

最終更新日: 2026.04.13

ヴァージル・アブローについて

アメリカ出身のデザイナー/クリエイティブ・ディレクター。ロックフォード(イリノイ)生まれでシカゴを拠点に国際的に活動した。大学で土木工学を学び、イリノイ工科大学で建築の修士号を取得した後、音楽やアート領域で経験を積み、カニエ・ウェストのクリエイティブチームでツアーやアルバムのビジュアル制作に関与した。2012年にPyrex Visionを起ち上げ、2013年にミラノ拠点でOff-Whiteを創設。引用符やジップタイ、斜めのラインを多用する視覚コードと、ストリートカルチャーとハイファッションを接続する手法で注目を集め、ナイキやイケア、ジミー・チューなどとのコラボレーションを実施した。建築的なものづくりの視点とヒップホップのサンプリング的発想を融合させ、既存の記号やプロダクトを再文脈化する手法で知られた。2018年にはルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任し、2019年にはMuseum of Contemporary Art Chicagoで回顧展『Figures of Speech』が開催された。2021年11月28日、希少な心臓の悪性腫瘍(cardiac angiosarcoma)により41歳で逝去。

キャリアタイムライン

ヴァージル・アブローとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。

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ブランド / 役職
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Off-White クリエイティブ・ディレクター 2013 - 2021
Louis Vuitton アーティスティック・ディレクター 2018 - 2021

経歴

Boylan Catholic High Schoolを経て、University of Wisconsin–Madisonで土木工学の学士号を取得(2002年)。その後、イリノイ工科大学(Illinois Institute of Technology, IIT)で建築学の修士号(Master of Architecture)を取得(2006年)。修士制作ではシカゴの高層建築案をまとめた記録がある。
大学修了後にカニエ・ウェストと関係を築き、2009年にウェストとともにフェンディでのインターンを経験。2010年にウェストのクリエイティブ集団Dondaのクリエイティブ・ディレクターに就任し、ツアー演出やアルバムのヴィジュアル制作に携わった。2012年にPyrex Visionを展開し、2013年にミラノ拠点でOff-Whiteを設立。Off-Whiteは2015年のLVMHプライズのファイナリストに選出され、2017年のナイキとの「The Ten」コラボレーションなどで世界的な注目を集めた。2018年にルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任し、ブランドのコレクション制作や展覧会企画を並行して進めた。2021年11月28日に希少な心臓の悪性腫瘍のため41歳で逝去。

Louis Vuittonとの関わり

2018 - 2021

アーティスティック・ディレクター

Louis Vuittonにおける立場・在任文脈・担当領域:メンズ・アーティスティック・ディレクターとして就任し、ルイ・ヴィトンのメンズ既製服コレクション全体のクリエイティブ総括を担った。2018年3月に発表され、前任のキム・ジョーンズからメンズラインを引き継ぎつつ、ブランドの旅と職人技という伝統的文脈を保持しながらその表現を再編集した。オフ=ホワイトで培ったストリート由来の美学をラグジュアリーの舞台へ持ち込み、ロゴやテキストの再解釈、コラボレーション志向、アートや音楽との横断的な演出をコレクションとショーに適用した。パリでのデビューショーではインスタレーション的演出や若者文化への参照を活用し、既存のルイ・ヴィトン像に若年層とヒップホップ/ストリートのコードを接続した。また素材や既成概念への実験的アプローチ、限定カプセルや外部アーティストとの共同制作を通じて、ブランドの文化的訴求を拡張した。在任は2018年3月の就任発表から始まり、2021年11月28日に死去するまで続いた。

在任期

就任と移行期の要約:2018年3月にルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクター就任が発表され、キム・ジョーンズの後任としてメンズ既製服のクリエイティブを引き継いだ時期の交代劇の一部を担った。初のメンズコレクションは2018年のパリ・メンズ・ファッションウィークで披露され、以後シーズンごとにブランドの表現を現代的な文化文脈へと再解釈する役割を果たした。在任期間は就任発表の2018年3月から、本人の死去に伴う2021年11月28日まで。

影響

ブランドへの影響の要約:ルイ・ヴィトンのメンズ部門にストリート文化由来の言語を持ち込み、ラグジュアリーと若年カルチャーの接点を明確化した点が最大の変化。ショー演出をパフォーマンス志向に広げ、コラボレーションやアート的介入を常態化させたことでブランドの文化的訴求と話題性を高め、主要メゾンでの黒人デザイナー就任という象徴性が業界の多様性議論に影響を与えた。これらはコレクションの演出・コミュニケーション手法と顧客層の拡張に直結した。

Off-Whiteとの関わり

2013 - 2021

クリエイティブ・ディレクター

Off-Whiteにおける創業者兼クリエイティブ・ディレクター。2013年にミラノでブランドを立ち上げ、ストリートカルチャーの記号性と高級ファッションの職人性を接続する一貫したクリエイティブ・ビジョンを確立した。2012年のPyrex Visionを出自とし、建築的な思考を背景に日常のオブジェクトや既成のロゴを“編集”して意味を転換する手法を採用。引用符で語をラベル化する表現や斜めストライプ/交差する矢印のグラフィック、工業的ジップタイのタグといった反復的な視覚コードを体系化し、製品自体を概念的な言語へと変換した。ランウェイやビジュアル演出を軸に、ナイキのスニーカー再解釈プロジェクト「The Ten」やIKEAの生活用品コレクション「MARKERAD」など異業種コラボレーションを戦略的に展開し、若年層の支持と国際的なプレゼンスを確立した。ブランドのビジュアル、コラボレーション、展示、商品化を横断的に統括してOff-Whiteのクリエイティブ方針を一貫して牽引した。

在任期

2012年の短期プロジェクトPyrex Visionを経て2013年にOff-Whiteを立ち上げ、以後ブランドのクリエイティブ指揮を担当した。2014年にウィメンズラインを導入してパリでのプレゼンスを拡大し、2018年3月にルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任して同職を兼務する期間もOff-Whiteの統括を継続した。2021年11月28日に逝去するまでブランドの創造面を率いた。

影響

Off-Whiteはヴァージル・アブローの下で、ストリートウェアの記号をラグジュアリーの文法へと組み替えることで業界の価値基準と消費文化に大きな影響を与えた。引用符やジップタイなどの視覚的符号が商品語りの一部となり、ナイキやIKEAとのハイプロファイルな協業や美術館での展示を通じてファッション、デザイン、アートの境界を曖昧にした。若年層を中心にストリート主導の感性を主流化させ、コラボレーション中心のブランド戦略を広く定着させた。

関連ブランド

関わったグループ

在任中のコラボレーション

2021.11

Off-White Jordan Brand

2021年HolidayカプセルでAir Jordan 2 Lowおよびアパレルを同時発売。ウィメンズやAJ5も過去に展開あり。

2021.08

Off-White Nike

2021年“Dear Summer”としてDunk Low 50モデルをSNKRS限定で8月よりランダムリリース。他にもAF1、Terra Formaなど継続展開。

2018.10

Off-White Converse

Off-White × Converseの第2弾としてChuck Taylor 70’sを2018年10月に発売。クリア素材など独自仕様。

2018.05

Off-White Converse

2017年“The Ten”でChuck Taylorとして初コラボ。2018年には第二弾Chuck Taylor 70sなどをリリースし人気に。

2018.03

Off-White Nike

2018年以降、Air VaporMax,Zoom Fly,Blazer,Air Prestoなど様々なシグネチャーモデルの再構築コラボモデルを定期的に展開。

2018.03

Off-White Timberland

2018年3月、Timberlandとの初コラボでラグジュアリーなベルベット素材の6インチブーツを複数色でリリース。

2018.03

Off-White Chrome Hearts

2018年パリでChrome Heartsと初コラボ。オレンジボディの限定フーディに両者のロゴや“©2018”表記が際立つ。

2018.02

Off-White Jimmy Choo

2018年SS、シューズを中心とした“Off-White c/o Jimmy Choo”コレクションを発表。期間限定ポップアップなどで販売。

2017.11

Off-White Jordan Brand

2017年“The Ten”でAir Jordan 1などと初コラボ。以降、2018年“White”, “UNC”、2020年AJ5、2020年ウィメンズAJ4などを展開。

2017.11

Off-White Champion

Championとのカプセルは2017年秋冬に登場。Off-Whiteのストライプや背面プリント等を配したフーディ・Tシャツ等16型を展開。

2017.10

Off-White Nike

Off-White × Nikeの本格展開が2017年“The Ten”から始動。BlazerやVaporflyなど全10モデルを段階的にリリース。

2017.07

Off-White Warby Parker

Warby Parkerと2017年にアイウェアコラボ。黒アセテートのサングラス3型(Small, Medium, Large)を限定発売。

2017.03

Off-White Moncler

2017SS “Black Swan”モチーフのMoncler Oスニーカー。ミニマルデザインのレザースニーカーをcolette限定で展開。

2017.02

Off-White Moncler

Moncler O第2弾として2017SS “Black Swan”カプセル。ウインドブレーカーやTシャツ、キャップをコレットなどで発売。

2017.02

Off-White Umbro

パンク/パッチワーク調をモチーフにダブルダイヤロゴを強調したカプセルコレクションを一部リテーラーで2017年発売。

2016.12

Off-White VLONE

Art Basel Miami期間にVLONEと限定コラボ。オレンジ×ブラック基調のスウェットスーツ(トップスとトラックパンツ)を展開。

2016.11

Off-White Levi's Made & Crafted

2016年秋冬スタートのLevi’s Made & Craftedとのコレクション。11シルエットのデニムアイテム等を中心に展開。

2016.09

Off-White Moncler

2016年から継続展開のコラボライン「Moncler O」。海や漁師、英国海軍をモチーフとしたアウターやメンズウェアを展開開始。

2016.06

Off-White Moncler

2017年2月、“Moncler O”第2弾でBlack Swanカプセルなど。ウィンドブレーカー、Tシャツ、キャップ等多彩なアイテムを展開。

2016.04

Off-White Dr. Martens

2016年にDr. Martensと初コラボ。ネイビー基調に赤のディテールが特徴的なブーツをソウル限定ポップアップで展開。

関連する人物

Louis Vuitton

2023 - 継続中または終了年不明

ファレル・ウィリアムス

クリエイティブ・ディレクター

ファレル・ウィリアムスについて

米国出身のミュージシャン/プロデューサー、起業家兼ファッションデザイナー。Billionaire Boys Club共同創業者、ルイ・ヴィトン メンズ クリエイティブ・ディレクター

アメリカ出身のミュージシャン、音楽プロデューサー、起業家、ファッションデザイナー。拠点は主に米国。ヴァージニア・ビーチ生まれで、プリンセス・アン高校でチャド・ヒューゴと出会い音楽制作を始め、ノースウェスタン大学に進学したが在学中に中退して制作と活動に専念。ネプチューンズやN.E.R.D.の一員として多数のヒットを生み、グラミーを複数回受賞。2003年にNIGOとBillionaire Boys Club/ICECREAMを創設しストリートウエア界で存在感を確立。素材開発やサステナビリティ事業(Bionic Yarn、RAW for the Oceans)に関与し、アディダスやシャネル、モンクレール、ユニクロ等とのコラボレーションで商業展開を拡大。2020年にスキンケアブランドHumanraceを立ち上げ、教育支援を目的としたFOHTAやメディアプラットフォームI Am Otherの活動も並行。2023年にルイ・ヴィトンのメンズクリエイティブ・ディレクターに就任し、初コレクションではダミエを再解釈した「Damoflage」を提示。ストリートカルチャーとクラフツマンシップを結びつける表現とコラボレーション志向が特徴で、音楽とファッションを横断する活動を継続している。

Pharrell Williams

2018 - 2025

フランチェスカ・アムフィシアトロフ

アーティスティック・ディレクター

フランチェスカ・アムフィシアトロフについて

ジュエリー&ウォッチデザイナー/元ルイ・ヴィトン アーティスティック・ディレクター(国際活動)

フランチェスカ・アムフィシアトロフはジュエリーとウォッチを中心に活動するデザイナー兼キュレーター。東京生まれで国際的に育ち、英国の美術教育を経てブランド・コラボレーションと展覧会企画を往復する多面的なキャリアを持つ。2013年にティファニーのデザイン・ディレクターに就任してTiffany TやHardWearなどの主要コレクションを手掛け、2018年にルイ・ヴィトンのジュエリー&ウォッチ部門アーティスティック・ディレクターに就任。ハイジュエリーの物語性と日常使いのアクセサリーを横断するプロダクト設計、素材と職人技への継続的な探究を特徴とする。2025年初めにルイ・ヴィトンを退任し、個人ブランドや共同プロジェクトに注力している。

Francesca Amfitheatrof

2013 - 継続中または終了年不明

ニコラ・ジェスキエール

アーティスティック・ディレクター

ニコラ・ジェスキエールについて

ファッションデザイナー/ルイ・ヴィトン ウィメンズ アーティスティック・ディレクター(パリ拠点)

フランス出身のファッションデザイナー。パリを拠点にウィメンズコレクションの創作を行い、ルイ・ヴィトンのウィメンズ・アーティスティック・ディレクターを務める。幼少期から服飾に関心を持ち、15歳でアニエスベーなどでインターンを経験し、1990年代初頭にはジャン=ポール・ゴルチエのもとでアシスタント勤務を経て実務を学んだ。1995年にバレンシアガのライセンス業務に関わり、1997年に同社のクリエイティブ・ディレクターに抜擢されてブランドの復興を牽引。2012年の離脱後、2013年にルイ・ヴィトンの指揮を執るようになってからは、建築的な舞台演出と過去のモチーフの現代的再解釈を通じて同社の表現を更新している。シグネチャーはややAライン寄りの構築的シルエットと素材の実験、過去の要素を現代的に組み替えるハイブリッドな美意識で、国際的な受賞歴と商業的成功の双方を獲得している。

Nicolas Ghesquière

2013 - 2018

キム・ジョーンズ

アーティスティック・ディレクター

キム・ジョーンズについて

イギリス出身のファッションデザイナー。元ディオール・メンとフェンディのアーティスティックディレクター

キム・ニクラス・ジョーンズ(Kim Niklas Jones、1973年9月11日生まれ)は、ロンドン出身のイギリス人ファッションデザイナーで、メンズウェアの刷新とメゾン文化の現代化を得意とするクリエイターです。カンバウェルでグラフィックと写真を学び、中央聖マーチンズでメンズウェアを専攻してキャリアを開始。卒業後は自身の名義ブランドを立ち上げ、ダンヒルのクリエイティブディレクターを経てルイ・ヴィトンでメンズの表現を拡張し、2018年からディオール・メンのアーティスティックディレクターを務めました。ストリートカルチャーとラグジュアリーを接続するコラボレーション(例:ルイ・ヴィトン×シュプリーム)や、アーティストとの共同プロジェクト、BTSなどの舞台衣装制作、さらにはディオール・メンでのメンズ・オートクチュール導入など多面的な仕事で注目を集めています。公的な栄典として2020年にOBEを受章し、2025年にはフランスのレジオン・ドヌール(シュヴァリエ)を受けています。

Kim Jones

2007 - 2015

ロレンツ・バウマー

アーティスティック・ディレクター

ロレンツ・バウマーについて

ジュエリーデザイナー/メゾン創業者・ディレクター(パリ拠点)

フランスを拠点に活動するジュエリーデザイナーで、パリ・ヴァンドーム広場19番地にメゾンを構える創業者兼ディレクター。1965年ワシントンD.C.生まれで、外交官である父の赴任先を転々とするなか15歳でパリへ移住し学業を修めた。エコール・サントラル・パリで工学とデザインを学んだ後、1988年にジュエリー制作を始め、1992年に自身のメゾンを設立。シャネルのジュエリー制作を長年手掛けた後、2007年にルイ・ヴィトンのジュエリー部門アーティスティック・ディレクターに就任し、同社で複数のコレクションを発表した。2010年のモナコ王室のティアラ制作や2013年のヴァンドーム19番地でのブティック開設を経て、隕石や香りを組み込むチタニウム、ダイヤモンドの新技法など素材・技術の実験を通じた作品発表を続けている。

Lorenz Bäumer

1997 - 2013

マーク・ジェイコブス

クリエイティブ・ディレクター

マーク・ジェイコブスについて

ニューヨーク拠点のアメリカ人ファッションデザイナー/Marc Jacobs創業者、元Louis Vuittonクリエイティブ・ディレクター

アメリカ出身のファッションデザイナー、ニューヨークを拠点にウィメンズとメンズのプレタポルテ、アクセサリー、フレグランス、ビューティを横断して活動する。高校でニットとデザインに親しみパーソンズで1984年に卒業、卒業コレクションは業界で高い評価と複数の賞を獲得した。1980年代に自名義コレクションで頭角を現し、1987年にCFDAの新人賞を最年少で受賞。Perry Ellis在任中に1990年代初頭の〈グランジ〉コレクションで賛否を呼んだ後、1997年にルイ・ヴィトンのクリエイティブ・ディレクターに就任し同社の初のプレタポルテ導入や大規模なアーティスト・コラボでブランドの表現を刷新、2013年に同職を退いて自ブランドに専念した。Marc by Marc Jacobsや香水、ビューティ、Bookmarcなどで事業を多角化し、舞台性の高いショー演出とポップカルチャー参照を軸に商業性と芸術性を結ぶ表現で知られる。

Marc Jacobs

1910 - 1970

ガストン=ルイ・ヴィトン

デザイナー

ガストン=ルイ・ヴィトンについて

フランスの実業家・デザイナー・コレクター、Louis Vuitton三代目当主(拠点:アニエール=シュル=セーヌ)

ルイ・ヴィトン家の三代目にあたり、アニエール=シュル=セーヌを拠点に活動したフランスの実業家・デザイナー兼コレクター。1883年生、1970年没。家業の工房と旅の文化に育ち、1920年代にハウスの表現を芸術的に拡張して1925年の国際装飾美術展への参加を実現。香水『Heures d’Absence』(1927)の創出をはじめ時計や車載用品など新たなメティエへの進出を推進し、1930年代にはKeepall、Speedy、Noéなど柔軟な素材を用いたソフトバッグを導入して旅用品の小型化と日常化を促進。店舗ディスプレイやショーウィンドウ演出にも関与し、1908年にはLVサークルロゴを商標登録した記録がある。刀の鍔を含む旅関連の膨大な収集を続け、そのコレクションは2017年に『La Chambre des merveilles』として書籍化され公開された。旅と実用を軸にハウスの近代化を支えた人物。

Gaston-Louis Vuitton

1892 - 1936

ジョルジュ・フェレオル・ヴィトン

デザイナー

ジョルジュ・フェレオル・ヴィトンについて

ルイ・ヴィトン二代目当主/デザイナー・事業家(フランス)。

フランスのデザイナー兼事業家。ルイ・ヴィトンの一人息子としてアニエール=シュル=セーヌに生まれ、パリを拠点にトランクや旅行用品の設計・事業運営を担った人物。1857年7月13日生、1936年10月26日没。1892年に父ルイの死後に当主を継ぎ、模倣対策とブランド化を柱に事業を再編した。1888年のダミエ導入や1896年のモノグラム創案で視覚的識別を強化し、施錠機構の改良や自動車時代に適した角型トランクの開発などで機能面の革新を進めた。1885年のロンドン出店や1893年のシカゴ万国博出展で海外販売網を拡大し、1914年のシャンゼリゼ本店整備で店舗体験の近代化を図った。顧客向けの贈答用ミニトランクや旅行ガイド『Le Voyage』の刊行などを通じて顧客体験とブランド伝承の基盤を構築した。

Georges Ferréol Vuitton

1854 - 1892

ルイ・ヴィトン

デザイナー

ルイ・ヴィトンについて

フランスのトランク職人・起業家。パリを拠点に高級トランクと旅行用品の基礎を築いた創業者

フランス出身のトランク職人・起業家。パリを拠点に高級旅行用トランクとパッキング技術を確立した人物。1821年8月4日にジュラ地方のアンシー(現ラヴァン=シュル=ヴァルーズ付近)で生まれ、13歳で故郷を離れてパリへ向かい、16歳でロマン・マレシャルの工房に入門して箱作りとパッキングの技術を習得した。1853年に皇后エウジェニーの専属パッカーに任命され、1854年にパリのリュ・ヌーヴ=デ=カピュシーヌに自身の工房を開設。1858年に平蓋の直方体トランクと防水キャンバスを導入して積載性と耐久性を向上させ、1867年には「パッキングおよび旅行用トランク」の意匠を特許登録してトランクの基本構造と意匠を確立した。1859年にアニエールに生産拠点を設け、博覧会での受賞を通じて名声を高めた。1892年に没し、子のジョルジュらが事業を継承・拡大した。

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