ステファン・ジャンソンは、1980年代初頭に
ダイアン・フォン・ファーステンバーグのニューヨーク拠点へ招聘され、プレタポルテ部門のクリエイティブ責任者としてライセンス展開の監督とコレクションのデザイン統括を担当した。在任中はブランドが築いた
フェミニンなアイデンティティやラップドレスの伝統を基盤に、量産ラインとコレクションの整合性を図る役割を担い、シーズンテーマの設計、プリントやカラーパレットの方向付け、パターンや
仕立ての監修といった制作面の主導に従事した。ライセンス先や生産パートナーとの仕様調整、サンプル承認、ショールームでのコレクション提示に関わる制作ディレクションを通じて、商品企画とブランドイメージの一貫性確保に取り組んだ点が特徴となる。ケンゾでの経験やパリでの仕立て教育を背景に、着心地や実用性を重視する視点を導入し、フェミニンさを失わない範囲で日常性の高いラインを再解釈した。のちにクチュール関連の業務にも関与したと伝わり、1980年代中盤から後半にかけて自身のアトリエ設立や流通会社設立と並行して役割を移行させた経緯がある。