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キャロル・リム

Carol Lim

アメリカ 1975 現在

ファッションデザイナー・起業家・リテーラー。Opening Ceremony共同創業者、元ケンゾー共同クリエイティブディレクター。

最終更新日: 2026.03.09

キャロル・リムについて

キャロル・リム(Carol Lim、1975年2月20日生まれ)は、アメリカ出身のファッションデザイナー、起業家、リテーラー、クリエイティブディレクターで、パートナーのウンベルト・レオンとともに国際的な評価を築いてきた人物です。カリフォルニア大学バークレー校で経済学を学んだ後、コンサルティングやマーチャンダイジングの実務を経て、2002年にセレクトショップ兼ブランド「Opening Ceremony」を共同で立ち上げました。店舗運営とコレクション制作を往還しながら、若手デザイナー発掘や音楽・映像など異分野との協働を通じて文化的な語りをつくることを重視し、リテールとクリエイションを結びつける手法で知られています。2011年にはパリのメゾン、ケンゾーの共同クリエイティブディレクターに就任し、ブランドの現代化と話題性のあるコラボレーションを推進。2019年に同職を離れた後は、自社事業や外部ブランドのコンサルティング、教育機関での助言活動など幅広い領域で活動を続けています。

キャリアタイムライン

キャロル・リムとブランドとの関わりを年単位で横に並べています。

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Opening Ceremony クリエイティブ・ディレクター 2002 - 継続中または終了年不明
KENZO クリエイティブ・ディレクター 2011 - 2019

経歴

カリフォルニア大学バークレー校で経済学の学士号を取得(1997年)。卒業後はデロイトでの勤務経験を経て、ニューヨークでバリーのマーチャンダイザーとして商品企画・マーチャンダイジングの実務を学んだのち、パートナーのウンベルト・レオンと共に小売事業とブランド構築に進んでいる。
2002年にウンベルト・レオンとともにニューヨークでOpening Ceremonyを創業し、世界中の新鋭ブランドの発掘や実験的なコラボレーションを通じてセレクトショップからコレクションブランドへと拡大しました。店舗はロサンゼルスや東京へ展開し、2012年にはロンドン店も開設されました。2011年7月にはLVMH傘下のケンゾーの共同クリエイティブディレクターに抜擢され、2012年以降はアーカイブの再解釈や映像・音楽家との共同制作、大規模なキャンペーンを通じてブランドの再生を牽引しました。在任中の活動は話題を呼び、2016年にはコーパー・ヒューイットのナショナルデザインアワード(ファッション部門)を受賞。2019年にケンゾーを離れた後はOpening Ceremonyへの注力と並行して、企業やブランドへのコンサルティング、教育機関でのアドバイザリー活動、個別プロジェクトでのコラボレーションなどを行い、カルチャーとビジネスをつなぐ役割を続けています。

KENZOとの関わり

2011 - 2019

クリエイティブ・ディレクター

キャロル・リムはヒュンベルト・レオンと共同で2011年7月にケンゾの共同クリエイティブ・ディレクターに就任し、パリとニューヨークを行き来しながらブランドのクリエイティブを統括しました。既存の大胆な色彩や柄といったケンゾの遺産を尊重しつつ、ストリートウェア的なシルエットやスポーツテイスト、ポップカルチャーの要素を持ち込み、コレクションとビジュアルを現代化しました。服作りにとどまらず、香水や広告、キャンペーン、ショー演出を横断的にデザインし、観客参加型のライブ感あるランウェイや映像作品を通じてブランドの話題性を高めました。代表的な事例として量販店との大規模コラボレーションや新作フレグランスのローンチ、話題性の高い映像キャンペーンなどを通じて、若年層やソーシャル世代へのリーチを拡大した点が挙げられます。2019年に同職を退くまで、リムはレオンとともにケンゾの伝統的モチーフを維持しつつ、新しい表現と商業的機会を積極的に開拓しました。

在任期

在任期間は2011年7月の就任から2019年7月1日の退任までで、最後のコレクション(Spring 2020)は2019年6月23日に発表され、その直後に公式な職務終了となりました。退任後はOpening Ceremonyへ専念するためと報じられています。

影響

リムの在任はケンゾの“若返り”を牽引しました。大胆なプリントや鮮烈な色使い、ストリート寄りのシルエットを前面に出すことで既存のブランド語彙を現代に再翻訳し、量販店コラボレーションや映像キャンペーンといった施策でメディア露出と消費者接点を拡大しました。これによりケンゾは伝統を維持しながら新しい顧客層へリーチするブランドへと変化しました。

Opening Ceremonyとの関わり

2002 - 継続中または終了年不明

クリエイティブ・ディレクター

Carol Limは、友人のHumberto Leonとともに2002年にニューヨークでコンセプトショップ兼レーベル「Opening Ceremony」を立ち上げ、共同創業者でありクリエイティブ・ディレクターとしてブランドの表現と方向性を統括してきました。店舗のキュレーションを起点に、世界各地の若手デザイナーやストリートカルチャーを紹介する編集的な商品選定を行い、店頭でのセレクションと自社コレクションを往復させることで独自のブランド語法を築き上げました。店内イベントやライブパフォーマンス、NYFWでの演出を通じてコミュニティを育み、他ブランドとの限定カプセルやスポーツブランドとの共同企画などを積極的に仕掛けることで、Opening Ceremonyを単なる販売空間以上の文化的プラットフォームへと成長させました。さらに、ランウェイでは「Pageant of the People」のように投票や移民問題をテーマに据え、ファッションを通じて社会的メッセージを発信する表現を導入しました。Limはビジュアル、商品構成、ショー演出、コミュニケーションに至るまで多岐にわたる決定に深く関与し、国際的な視点とポップカルチャーを織り交ぜたブランドのトーンを形成しました。

在任期

Carol Limは2002年のOpening Ceremony創業以来、共同クリエイティブ・ディレクターとしてブランドの方向性を牽引してきました。創業からの実店舗運営と並行して自社コレクションの制作や多様なコラボレーションを展開し、2019年には外部活動からの退任を経てブランド活動に注力しました。2020年には小売店舗の閉鎖と商標・知的財産の譲渡が発表され、創業以来の実店舗運営には区切りがつきました。

影響

Carol Limのクリエイティブリードにより、Opening Ceremonyは単なるセレクトショップを超えた文化的プラットフォームへと成長しました。国際的なデザイナー発掘の場となり、ハイとストリートを横断するコレクション設計、ブランド横断のコラボレーション、そして政治的・社会的テーマを組み込んだ演出は、コンセプトストアのあり方やコラボレーション文化、小売の演出手法に影響を与えました。Limのキュレーション志向と編集的手法は、ブランドのアイデンティティ形成における中核要素となっています。

関連ブランド

関わったグループ

在任中のコラボレーション

2016.11

KENZO H&M

キャロル・リム&ウンベルト・リオン時代のKENZOらしい色彩・プリント・遊び心が詰まったカラフルな大量展開。

2016.05

Opening Ceremony Anna Sui

Opening Ceremonyとのコラボ。1993、1994年のAnna Suiグランジ/パンクをリイシューした全27ピースの企画、2016年5月ローンチ。

2014.02

Opening Ceremony Donna Karan

Opening Ceremonyとのコラボ第3弾。90年代DKNYアーカイブを踏襲したロゴとスポーツテイストの小物を中心に展開。男女問わず着用可能で店舗・オンライン限定販売。

2013.01

Opening Ceremony Donna Karan

DKNY×Opening Ceremonyの初のカプセル。1990年代アーカイブを再構成したロゴTシャツ、ジャンプスーツ、パファーなどを中心に展開。OCのコンセプトストアとオンライン限定発売。

2011.09

Opening Ceremony MM6 Maison Margiela

Opening Ceremonyとの初コラボ。ウィメンズ中心に“組み替え・可変(モジュラー)”をテーマにした約20型のカプセル。着用や分解で複数のスタイルを楽しめる設計が特徴。

2011.09

Opening Ceremony Maison Margiela

MM6初のOpening Ceremonyコラボ。モジュール性や組み替え可能な約20型の女性用カプセルをNYで発表、2011年9月に発売。

関連する人物

KENZO

2021 - 継続中または終了年不明

長尾 智明

アーティスティック・ディレクター

長尾 智明について

ファッションデザイナー/クリエイティブディレクター、DJ、音楽プロデューサー、起業家。ストリートカルチャーを基軸にブランド運営と多領域で創作活動を行う。

長尾智明(NIGO®)は、日本を代表するストリートウェアのクリエイターで、ファッションデザイナー、DJ、音楽プロデューサー、起業家として多面的に活動している。1993年に原宿でショップ『NOWHERE』を開き、自らのブランドA Bathing Ape(BAPE)を立ち上げ、カモフラージュや“シャークフーディー”などの象徴的プロダクトで国内外のストリートカルチャーに大きな影響を与えた。 ファレル・ウィリアムスとの共同でBillionaire Boys Club/Ice Creamの展開に関わり、自身でもNIGOLDやHuman Madeを立ち上げるなどブランド運営とコラボレーションを重ねてきた。 2011年にBAPEはI.Tグループへ売却され、2013年に同ブランドを離れた後も、UNIQLO UTのクリエイティブ・ディレクターやメゾンKENZOのアーティスティック・ディレクター就任(2021年)をはじめ、ファッション、音楽、アートを横断する創作活動を続けている。 音楽面では2022年に多くの著名アーティストを迎えたアルバム『I Know NIGO!』を発表し、コレクションをSotheby’sでキュレーションするなどアート収集・発信にも力を入れている。

ナガオ トモアキ

2019 - 2021

フェリペ・オリヴェイラ・バプティスタ

クリエイティブ・ディレクター

フェリペ・オリヴェイラ・バプティスタについて

ポルトガル出身のファッションデザイナー。元ラコステ/元ケンゾ クリエイティブディレクター。

フェリペ・オリヴェイラ・バプティスタは、ポルトガルのアゾレス諸島出身のファッションデザイナーで、ロンドンのキングストン大学でファッションデザインを学んだ後、パリを拠点に活動している。機能性と詩的なミニマリズムを融合させる作風で知られ、若手時代にハイエール国際フェスティバルのグランプリやANDAM賞を受賞し、2003年に自身のブランドを設立した。2010年から2018年までラコステのクリエイティブディレクターを務め、2019年にケンゾのクリエイティブディレクターに就任(在任は〜2021年)。ユニクロやナイキとのコラボレーション、MUDEやMUDAMでの展覧会、写真集『Lisboa』(2017)など、服飾を越えた多面的な表現活動を続けている。

Felipe Oliveira Baptista

2011 - 2019

ウンベルト・レオン

クリエイティブ・ディレクター

ウンベルト・レオンについて

ファッションデザイナー・リテーラー、元KENZO共同クリエイティブディレクター、クリエイティブディレクター兼レストラン経営者

Humberto Leon(ウンベルト・レオン)はロサンゼルス出身のファッションデザイナー、リテーラー、クリエイティブディレクターです。カリフォルニア大学バークレー校でカル・リムと出会い、二人で2002年にコンセプトショップ兼ブランド「Opening Ceremony」を立ち上げ、国際的な若手ブランドの発掘やアーティストとのコラボレーションを通じて都市型の文化発信拠点を築きました。ギャップやバーバリーでのヴィジュアル/デザイン経験を経て、2011年にパリの老舗ブランドKENZOの共同クリエイティブディレクターに就任し、若々しい視点でブランドを再活性化。2019年にKENZOを退任した後は、家族と立ち上げた飲食事業(Eagle RockのCHIFA、ArcadiaのMonarchなど)や音楽やパフォーマンスのクリエイティブディレクション(ガールグループKATSEYEなど)にも活動領域を広げ、ファッションにとどまらない編集力とコラボレーションで知られています。Opening Ceremonyはデザイン賞の受賞歴があり、ブランドの知的財産譲渡や事業再編を経ながらも多面的なプロジェクトを続けています。

Humberto Leon

2003 - 2011

アントニオ・マッラス

クリエイティブ・ディレクター

アントニオ・マッラスについて

ファッションデザイナー、ブランド創設者。舞台衣裳や美術インスタレーションも手がけるクリエイティブディレクター。

Antonio Marras(アントニオ・マラス、1961年1月21日生まれ)は、イタリア・サルデーニャ島アルゲーロ出身のファッションデザイナーでありアーティストです。ブティックを営む家業や島の伝統的な手仕事に根ざした感性を基盤に、繊細な手工芸的装飾と詩的な物語性を服に織り込む作風を持ちます。1987年に自身のブランドを立ち上げ、1996年のローマでのオートクチュール発表や1999年のプレタポルテ発表で国際的に注目を集めました。2003年以降は国際的なメゾンでのクリエイティブな役割も担い、舞台衣裳や美術展のインスタレーション制作などファッションを越えた表現活動を続けています。アルゲーロのアトリエを拠点に、伝統と現代性を融合させた手仕事を重視した制作を行っています。

Antonio Marras

1999 - 2003

ロイ・クレイバーグ

デザイナー

ロイ・クレイバーグについて

ファッションデザイナー/クリエイティブディレクター(Peachoo+Krejberg共同創業者)

Roy Krejberg(ロイ・クレイバーグ)はデンマーク・シルケボー出身のファッションデザイナーで、パリを拠点に国際的に活動している。デンマークの服飾教育機関で研鑽を積んだ後に国内で経験を重ね、1990年代にパリへ移住。ケンゾーでは1990年代半ばからメンズコレクションに携わり、高田賢三の退任後はケンゾー・オムのクリエイティブディレクターを務めた。2004年にはPeachoo Datwaniと共同でPeachoo+Krejbergを設立し、建築的な裁断や伝統的なクチュール技法、繊細な手仕事を組み合わせたレイヤード感のある審美を打ち出した。作品は国際的なセレクトショップでも取り扱われ、展覧会出品や他ブランドのクリエイティブディレクションも手がけている。2016年にはイヴァン・グルンダールのクリエイティブ・ディレクターに就任した。

Roy Krejberg

1999 - 2003

ジル・ロジエ

デザイナー

ジル・ロジエについて

ファッションデザイナー/元ケンゾ女性部門クリエイティブディレクター、ブランド創業者・教育者

ジル・ロズィエはフランスを拠点に活動するファッションデザイナーで、クチュールの技術とプレタポルテを結ぶ建築的なカッティングを得意とするクリエイターです。パリのChambre Syndicaleで服飾を学び、ピエール・バルマンやクリスチャン・ディオール(マルク・ボーハンのもと)で修業したのち、ジャン=ポール・ゴルティエのアシスタントを務めました。1990年代にはGR 816を共同で立ち上げ、1997年にANDAMの賞を受けて評価を得ています。ラコステでのスタイリング経験を経て、1999年からケンゾのウィメンズコレクションのクリエイティブディレクターを務め、伝統的なブランドに現代的な解釈を加える仕事を行いました。作品はタキシードの再構築や非対称ドレープ、軍服や民族的要素の取り入れなど、フォルムと機能を両立させる表現が特徴です。近年は教育活動にも注力し、職人技と持続可能性を重視したレザー中心のブランド「Éternel Parisien(エターナル・パリジャン)」を立ち上げています。

Gilles Rosier

1970 - 1999

高田 賢三

デザイナー

高田 賢三について

ファッションデザイナー、KENZO(ケンゾー)創業者。パリを拠点に東西融合の色彩豊かなデザインで国際的に活躍した。

高田賢三(Kenzō Takada、1939年2月27日 - 2020年10月4日)は、日本出身のファッションデザイナーで、パリを拠点に国際的な評価を築いたクリエイターです。兵庫県姫路市に生まれ、神戸大学で文学を学んだ後に服飾へ進み、1964年にパリへ渡って活動を始めました。1970年にギャラリー・ヴィヴィエンヌに小さなブティック「Jungle Jap」を開き、鮮やかなプリントや東西のモチーフを大胆に組み合わせた自由で遊び心あるスタイルで注目を集め、1970年代のパリで急速に名声を得ました。メンズやホームプロダクト、香水など事業を拡大し、1993年にブランドをLVMHに売却、1999年に一線を退いた後もインテリアや舞台衣裳、生活用品のデザインなど多方面で創作を続けました。晩年に立ち上げたライフスタイルブランド「K三(K-3)」など、新しい表現にも取り組みました。2020年10月にパリ郊外の病院で新型コロナウイルスの合併症により逝去しました。

タカダ ケンゾウ

Opening Ceremony

2002 - 継続中または終了年不明

ウンベルト・レオン

クリエイティブ・ディレクター

ウンベルト・レオンについて

ファッションデザイナー・リテーラー、元KENZO共同クリエイティブディレクター、クリエイティブディレクター兼レストラン経営者

Humberto Leon(ウンベルト・レオン)はロサンゼルス出身のファッションデザイナー、リテーラー、クリエイティブディレクターです。カリフォルニア大学バークレー校でカル・リムと出会い、二人で2002年にコンセプトショップ兼ブランド「Opening Ceremony」を立ち上げ、国際的な若手ブランドの発掘やアーティストとのコラボレーションを通じて都市型の文化発信拠点を築きました。ギャップやバーバリーでのヴィジュアル/デザイン経験を経て、2011年にパリの老舗ブランドKENZOの共同クリエイティブディレクターに就任し、若々しい視点でブランドを再活性化。2019年にKENZOを退任した後は、家族と立ち上げた飲食事業(Eagle RockのCHIFA、ArcadiaのMonarchなど)や音楽やパフォーマンスのクリエイティブディレクション(ガールグループKATSEYEなど)にも活動領域を広げ、ファッションにとどまらない編集力とコラボレーションで知られています。Opening Ceremonyはデザイン賞の受賞歴があり、ブランドの知的財産譲渡や事業再編を経ながらも多面的なプロジェクトを続けています。

Humberto Leon

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